日本映画の鉄道シーンを語る

日本映画における鉄道が登場する場面(特に昭和20~40年代の鉄道黄金期)を作品毎に解説するブログ

75. 100発100中 黄金の眼

1968年3月 東宝 製作 公開   カラー作品    監督 福田純

世界に一枚しかないサマンタ・ゴールドという希少金貨を、知らずにペンダントにして持つ斎藤ミツコ( 沢知美 )が箱根に向かうラリーに参加 出発しました。
国際刑事警察のアンドリュー星野( 宝田明 )と手塚竜太( 佐藤充 )は女殺し屋のルビー( 前田美波里 )と手を組み、悪漢ハッサン一味とこの金貨を手に入れようと競うアクション映画です。

手塚とルビーはミツコを追って、小田急ロマンスカーに乗り箱根を目指します。先ずミュージックホーンを鳴らしながら多摩川鉄橋を渡る NSE 3100形はこね号の姿が映ります。75-1.jpg

続いて車内では手塚とルビーが並んで座っていて、手塚がサマンタ・ゴールド金貨の謂われをルビーに説明しています。

その後ハッサン一味が車内に現れ、二人は脅され拘束されてしまいます。ルビーはトイレに行かせてほしいと頼み、トイレの中でチャンスをうかがいます。
列車が新松田駅に到着し発車寸前 ルビーは勢いよくトイレのドアを開け、見張りの男をはね飛ばしてホームへ降ります。その時ドアが閉まり、悔しがる一味を乗せたロマンスカーは発車して行きました。

このシーンを見ると、新松田駅へ到着するのは{さがみ}の看板を付けた改造後の SE 3000形ロマンスカーです。上りホームには大勢の人が待っていますので、平日の朝方の撮影と思われます。75-2.jpg

この頃 新松田に停車する特急は さがみ号だけで、平日午前中は 7:56 の第1さがみ号と 11:09 の第5さがみ号だけです。上りホームの様子からして、到着シーンは第1さがみ号の姿と思われます。

この SE 車は 1967年から1968年にかけて改造され、この時先頭形が所謂モスラの幼虫型となりました。それ故撮影されたのは、改造後間もない姿の SE車と思われます。
しかし車内でのシーンは NSE車であり、ルビーが飛び降りた後悪漢一味が車内から悔しがるシーンも NSE車です。更に遠ざかる特急の最後部は NSE車で{はこね号}なのです。

思うに 車内シーンは はこね号を使って行い、発進して行く NSE車内の一味が悔しがるシーンは小田原駅で撮り 更に新松田駅で去り行く はこね号に手を振るシーンを撮ったのでは?75-3.jpg

新松田駅停車の特急が SE3000形だけなので、この様な苦しい編集になってしまったのかもしれません。

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