日本映画の鉄道シーンを語る

日本映画における鉄道が登場する場面(特に昭和20~40年代の鉄道黄金期)を作品毎に解説するブログ

 57. 林檎の花咲く町

 1963年8月 東宝 配給 公開  カラー作品    監督 岩内克己

 音大を卒業した相馬桂子( 白川由美 )は不本意ながら秋田の本家の養女となり用意された地元高校の教師となりました。その波乱の初年度を描いた映画です。

 先ずは冒頭 音大の卒業謝恩会で「誰が何と言おうと養女になんかならない」と呟く桂子の前には赤坂見附の交差点でしょうか、三角形の交差点が広がり、都電が走っています。57-0.jpg
 
 赤坂見附と思しき交差点を走っていたのは 3系統 9系統 10系統の路線で首都高速4号線建設工事は始まっていますが、外堀通りと青山通りの立体交差も無く空が広いですね。
 とすると謝恩会が行われているこの場所は赤坂プリンスホテルのテラスでしょうか。

 続いてタイトルバックでD51蒸機牽引列車に乗り、本家を目指す桂子の姿が映ります。57-02.jpg
ロケは原作の秋田ではなく長野県中野市で行われたそうです。
 タイトルバック前半では架線の下を走り、後半では北アルプスらしき雪山を臨む非電化路線を走行する様子から信越本線の長野駅前後での撮影と思われます。

 そしてメインの鉄道シーンはラスト近く 卒業生が受験や就職の為 地元の佐竹駅から一斉に旅立つ場面にあります。
 形式は分りませんが煙を上げる先頭の蒸機に繋がる5両程の旧客に鈴なりの卒業生が乗り、ホームには見送りの教師や生徒 親でいっぱいです。57-1.jpg


 これからも教師を続ける決意をした桂子は窓から顔を出している卒業生を激励してまわっています。引率の沢田敏行( 藤木悠 )も乗っています。
 また桂子に手を焼かせた舘岡茂( 峰健二→後年の峰岸徹 )が謝罪しようとするのを制します。その時汽笛が鳴り、汽車はゆっくりと上京して行きました。57-2.jpg


 架空の佐竹駅 ホームの柱の駅名は{ さたけ }としてありますが、飯山線の飯山駅で撮影されたのではないかと思われます。故に先頭の機関車はC56 かな?
 ホームから引き上げる途上 桂子に好意を寄せる五代儀浩一( 中丸忠雄 )に桂子は「もう一年お付き合いして考えましょう」などと期待をもたせエンディングとなります。

 
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