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日本映画の鉄道シーンを語る

日本映画における鉄道が登場する場面(特に昭和20~40年代の鉄道黄金期)を作品毎に解説するブログ

350.飢餓海峡

1965年1月 東映 製作 公開   監督 内田吐夢

戦後間もない混乱した時代を背景に 貧困故に犯した罪と 運命に翻弄された男を中心に、純愛映画的要素を含んで描いた 長編サスペンス映画です。
本作は 1954年9月26日に起きた青函連絡船洞爺丸沈没事故と 同夜岩内町で発生した大火事を絡め、終戦から未だ日浅く 世の中が混乱している 1947年9月に時代設定して描いています。

冒頭 犬飼多吉(三國連太郎)が待つ 岩内線岩内駅へ、
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質屋で強盗殺人事件を起こした上に 放火した沼田八郎(最上逸馬)と木島忠吉(安藤三男)が到着しました。
木島は犬飼に金を渡し、「函館まで切符を買ってこい」と命じます。犬飼は出札口へ行き「函館3枚」と言って切符を買うと、
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三人はホームへ急ぎます。
既に汽笛が聞こえて 発車し始めている汽車に、三人は駆け寄りデッキへ飛び乗りました。
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車内では落ち着かない様子の 沼田と木島ですが、犬飼は経緯を聞いていないので 落ち着いています。
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その後 途中駅に停車すると
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車掌が現れ、「台風が接近しているので、当駅で暫く停車します」と告げました。
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乗客の一人が「函館まで歩くとどの位か」と尋ねると、「さぁ~男の足で一時間半位ですか」と答えます。
木島が「おい歩くぞ 早く函館から内地へ ズラかるんだ」と言うや
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三人はデッキから線路に飛び降りて、
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函館までひたすら歩くのでした。函館に近付くと 踏切を凄い数の消防車が 通り過ぎて行きます。
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遭難した連絡船乗客の 救助に向かう人達の様です。

そして 消防団員と偽った犬飼は 小さな漁船を借り三人で、遭難現場のドサクサに紛れ 対岸の大間を目指して 船を漕ぎ出します。
未だ波が高い海峡で 木島は金の独り占めを図って 沼田を襲い、更に犬飼を襲いますが 返り討ちに会い 海へ転落死してしまいます。

犬飼は一人で 下北半島の仏が浦へ接岸し、船を崖上に引き上げて 焼いて逃走します。野山を歩き 川の水を飲んでいると 突然カン高い汽笛が聞こえ、鉄橋を森林鉄道の 混合列車が渡って行きました。
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小型内燃機に牽かれた 無蓋貨車には、太い青森ヒバ材が 高々と積まれています。
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その丸太の上には 何人かの職員が、馬乗りになっている様子が 映っています。
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急いで犬飼は 線路が在る方向の斜面を上がると ノロノロ走る列車に向かって走り、
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最後部の客車に飛び付き 車内へ乗り込むことが出来ました。

犬飼の横に座る老婆が 床に落ちているシケモクを拾い キセルに詰めて吸うと、犬飼はポケットから煙草を出して 一箱そのまま「俺は吸わないから」と言いながら渡しました。
その様子を 握り飯を食べながら見ていた 杉戸八重(左幸子)は
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犬飼の所へ移動して 握り飯の残り二個共にあげると、余程腹が減っていたのか 犬飼はガツガツと全て食べたのでした。
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八重は「あんたも大湊へ行くの」と犬飼に聞くと 頷きます。やがて終点川内から バスに乗り換えたのでしょう、国鉄大湊線の大湊駅で 八重と犬飼は下車しました。
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その後 八重が働く娼館へ犬飼が現れ 八重の境遇と優しい接待に対し、五十円の請求に 持ち金から三万四千円を 古新聞に包んで渡しました。
八重はその金で 娼館の借金を返すと、現れた函館署の弓坂刑事(伴淳三郎)から逃れる様に 東京へ出ました。東京まで八重を追いかけて来た弓坂が 諦めて帰る時、上野駅入口へ向かう場面もあります。
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それから十年間 亀戸の娼館(梨花)で働いた八重は、名前は違えど 恩義ある犬飼そっくりの写真が載っている 新聞記事を発見します。
借金地獄から脱出できたお礼を 一言でもしたいと 十年間思い続けていた八重は、直ぐに記事に載っていた舞鶴へと 遠路旅立ち
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舞鶴線の終点である 東舞鶴駅から降りてきました。
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ところが「自分は樽見京一郎であって 犬飼多吉などという名前ではない」と頑なに否定しますが、八重に手の親指にある大きな傷跡を 指摘されたので 最後には犬飼だったと認め 八重は感激して抱き付きます。
しかし樽見京一郎として成功した人生が ここで崩れてしまうと思い、樽見は八重を絞め殺してしまいました。更に騒ぎに気付かず お茶を運んできた 書生の竹中誠一(高須準之助)も、遺体を見られたので 殺してしまいます。

そして遺体を三輪車で 海に投棄したので 当初は心中事件と見立てられ、八重の父 杉戸長左衛門(加藤嘉)と 梨花店主の 本島進市(三井浩次)が 東舞鶴駅に到着しました。
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八重の服から樽見が{刑余者更生事業に私財三千万を寄贈}との写真付きの 新聞の切り抜きが発見されたことから、弓坂も呼ばれて 樽見は殺人事件として追及され 遂には自白に追い込まれました。
されど樽見は 質屋での強盗殺人事件には関与していないし、海峡の船上では 木島に襲われての正当防衛であり 金の横領罪だけは認める立場を変えません。

弓坂から 今夜の終列車で北海道へ帰ると聞かされると「一緒に連れて行ってくれ 北海道へ行けば何もかも知っている」と懇願する姿を見た 荻村利吉署長(藤田進)と 味村時雄主任(高倉健)は、ドロを吐きそうなので 北海道へ連れて行き 下北から舞鶴への足取りを洗うことになります。
北海度へ樽見を護送する 車内で樽見は、じっと目を閉じて 八重とのことを思い出している様子です。
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そして函館へ渡る青函連絡船上から
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弓坂に続いて八重の為に 海へ献花するふりをして、
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いきなり海へ飛び込み 自殺してしまいました。
皆が呆然と見ている連絡船の 航跡のバックに 御詠歌の様な歌が 長々と流れる中 エンドマークとなります。







PS.
  内田監督は 水上勉原作の作品を 映画化するに当り 16ミリカメラで撮影したフィルムを 35ミリワイドに拡大することで 粒子を5倍に拡大し、ザラついた粗い映像で 北海道の荒涼とした風景描写や 1947年当時の荒廃した人々の心情を 表現したかった様です。

  内田監督が編集した 当初の作品は 3時間20分でしたが、会社から短くしろと要請されて 3時間13分に直しました。会社は更に短くする様 要請し、3時間3分に編集したのが 小生が今回観た作品です。
しかし2本立てにする都合から 会社は、直営館以外では 監督に無断で 2時間47分にカットした作品で公開して 内田監督退社の原因となったそうです。

  冒頭で登場する 岩内線の岩内駅舎は(271.終わりなき生命を)でも登場していますが、同一の駅舎で 看板が旧字体で書いてあります。実際には 大火の翌年1955年完成の駅舎ですが、1947年当時の雰囲気はありますね。

  作中では 岩内から函館まで 直通の列車かの様に 描かれていますが、函館まで男の足で 一時間半以上掛かる駅で運転停止となります。1947年当時の時刻表では、岩内 8:59 ―(22レ)― 9:46 小沢 9:59 ―(408レ)― 16:34 桔梗(函館迄8.3㎞)が想像できます。
9600形蒸機 79616号機に牽かれて着いた駅は 不明ですが、二つ目のキューロクと言えば 今では廃線となった胆振線を思い出しますね。

  次に本作で 一番興味がわくのが、川内森林鉄道ですね。仏ヶ浦に上陸した犬飼は 野平(のだい)近くから 川内森林鉄道に乗り込み、畑を経由して 起点の川内の町まで乗りました。沿線住民用の 便乗扱いなので、乗車料金は不要の様です。

  丸太を積んだ貨車を牽く内燃機は DLで、この機関車酒井工作所製5t機です。 川内森林鉄道は 1923年完成で、1970年10月に廃止されています。

  川内から大湊へは バスに乗って大湊駅まで逃走し、八重が働く花屋へ寄りました。そして八重に 三万四千円を渡しますが、横領した七十八万円が 現在の価値で七千万円だそうなので、三百六万円相当となります。

八重が舞鶴へ向かう19枚目の画像では トンネルを出る D5272 号機が映っていますが、72号機は長年国府津区に所属して 御殿場線で活躍していた機関車です。
舞鶴迄ロケに出掛けたのですから、8620形やC58形の蒸機が 撮影できたでしょうに謎ですね。
全てのロケを終えて編集中に、蒸機牽引列車の映像を入れたくなって 急きょ近場の 御殿場線で撮影したのでしょうか?

  八重が死亡した旨の連絡で、杉戸と本島は 東京を夜九時に出て 舞鶴へ向かいます。東京 21:00 ―(15レ急行銀河)― 6:43 京都 6:50 ―(911レ山陰本線・舞鶴線)― 9:49 東舞鶴でしょうが、老人の杉戸には 7分以内で 東海道本線下りホームから 奥まった山陰本線ホームへの乗り換えは・・・

  舞鶴から北海道へ護送する場面は 日本海沿いを走る 普通列車らしき 旧客車内でのワンシーンから 青函連絡船甲板上へ 飛んでしまいますが、当時は未だ 連絡船の便数は少なく 日中 海峡を渡る下り便は 青森 6:25発の3便と :9:50発の17便です。

  これを元に映像と合致する行程を推理すると 東舞鶴 19:39 ―(931レ)― 21:53 敦賀 1:43 ―(513レ)― 5:00(三日目)青森6:25 ―(3便)― 10:55 函館との予定だったと思われます。

樽見が飛び込む直前の 最後の画像では、護衛する味村と 左の刑事両名共 何故か樽見から視線を外している様に見えますね。この青函連絡船でのシーンは、北海道での全てのロケが終わり 青森に向かっての帰路で 撮影したそうです。
 
  東映のスチール写真では 東舞鶴駅から出発する場面か 青森到着時の 護送一団の画像がありますが、
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本編中に この様なシーンはありません。(3時間20分版に 存在したシーンならば残念です!)

  また プロ野球の東映フライヤーズを退団して東映に入った 八名信夫氏の回想では、三國連太郎は 犬飼多吉の 役作りの為に 上野駅地下道の 浮浪者群に混じって寝起きして 飢えや焦燥感を体に覚えさせたそうです。


  参考:(夢を吐く 人間内田吐夢)太田浩児著 ・ 週刊現代 2021年5月29日号(熱討スタジアム第398回)

  

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飢餓海峡

350回記念を飾る、名実とも、質量とも、日本映画史上に燦然と輝く超大作「飢餓海峡」である(劇場公開時にはインターミッションがあったと記憶しているが?)。

小生が持っているバージョンは2時間55分18秒であるが、是非とも完全版が見たいものである。
冒頭に「東映W106方式」と一体これは何だったのだろうか。

犯人を追い詰めていく、緻密な捜査過程のスリリングさと言えば、「天国と地獄」のそれに匹敵するほど。 連絡船遭難のシーンも迫力満点。

三國連太郎の悪魔的演技(数ある名演技の中でも、これが代表作となったのでは)は差し置いて、特筆すべきなのは伴淳三郎である。
「アジャパー」のコメディアン・伴淳がこの映画で圧倒的神演技を見せ、後の映画やTVドラマの刑事役のモデルを確立したと言える。

はじめて映画を見たとき、「川内森林鉄道」は 正式な鉄道ではなく、トロッコぐらいの印象だったが、今見直してみると堂々たる森林鉄道である。。

「沿線住民用の 便乗扱いなので、乗車料金は不要」、確かにそうです。犬養多吉が乗車賃を払っている場面はなかった。

「最後の画像では、護衛する味村と 左の刑事両名共 何故か樽見から視線を外している」これが気になって、このシーンをチェックしてみると、左右の刑事以外にもう一人後ろに刑事が立っていますね。それにしても容疑者は護送中に逃亡したり、自殺を試みたり(どこかに飛び込む)することがよくあるのに、何故手錠を掛けたままにしておかなったのか、疑問に残る(列車内では手錠をかけている)。

二人の刑事は偶然、三國から目を離しているように見えるが、じっくり見直してみると私には不自然さは感じられなかった。

伴淳の「あれが八重さんの生まれだ、下北の山が見える」というようなセリフが先にあり、
三國は両脇の刑事に軽く目で合図、今から花束を投げ入れますというような仕草をして立ち上がる。
この時、両脇の刑事も何となく目をそらして、下北の山の方を見たのではないか。

とにかく、この映画は伴淳、伴淳、伴淳なのだ。

赤松幸吉 | URL | 2021-11-28(Sun)20:19 [編集]


一言、名作です!!

テツエイダ 様

 ED76であります。

 杉戸八重役である「左 幸子」様の演技は、作品全体に大きなインパクトを与えています。この物語での杉戸八重の存在は、犬養多吉(天下一品の名優「三國連太郎」氏)にとって、本当に大きくかつ悲劇性を含んでおり、小生の心に強く残っているのです。
 多吉が森林内を走る軽便鉄道に乗り込んだ後、老婆に煙草を与えた姿に好意を抱き、「あんた、いい人だね」と握り飯をわける八重の眼差し・・・。優しさと純粋なまでの表情に、多吉は凍えていた心と空腹の苦しみを癒されます。そして、一夜を共にする2人の姿。互いの存在は決して恵まれたものではないがゆえに、一夜の邂逅は八重にとって忘れられないものとなりました・・・。
 しかし、10年後の再会は、八重にとっては恩人との、そして多吉にとっては過去からの「亡霊」との出会いとなってしまったがために、抹殺されてしまう運命に。しかし、殺害されても八重の表情は穏やかであり、あたかも報われない純愛を表現しているかの如くの微笑みを最期に残してくれました。心も飢えも満たせてはくれない荒廃した社会の中で、慎ましやかでありつつも、心の奥底には熱い情熱的な思いを秘めた演技は「飢餓海峡」の中でも唯一無二のものであり、弓坂刑事(アジャパーの「伴淳三郎」氏)や味村刑事(若き姿の「高倉 健」氏)らの好演技と相まって、名作のファクターの一つであると小生感じ入っております。

 ただ、朝の連続テレビ小説「北の家族」での「佐々木春」役のような幸薄い実生活もよく取り上げられるところであり、「左」様の密葬にも元夫と長女は姿をみせることはなかったとのことです。本作で共演した「三國連太郎」氏が「演出でちょっとでも納得いかないところがあると、監督に猛然と喰ってかかり、完全に納得がいくまで引き下がらなかった」と話していたことからも、大変自己主張の強い女性である一面が感じられます。それがゆえに元夫は彼女に辟易してしまったのではと、想像できるのであります。何か、八重に秘められた情念と似た何かを象徴しているように、小生には感じられてなりません。

 「鉄」的には、色々とありますね(笑)。弓坂刑事が帰道すると知り、「北海道に連れて行ってくれ」と叫ぶ犬飼を移送する「旧客レ」は、二泊三日の強者鈍行レ「大阪・青森の513レ」でありますし、八重が東京へ出たことをイメージするシーンに登場するのはゲタ電の懐かしい姿。さらには、御殿場線の「D52」まで登場していたとは・・・。
 小生は、まず「オハ60系仕立ての函館逃亡の旧客レを牽引する9600」に注目しました。テツエイダ様も仰っておられましたが、「79616」は2つ目のキューロクであり、昭和40年代前半は「倶知安機関区」に所属しておりました。ただ、「9600」は昭和30~40年代にかけては、全道至るところの機関区に配置されていて、本作撮影時に「倶知安機関区」に配置されていたかは・・(?)。「胆振線の喜茂別、京極」両駅のレイアウトとは、少々異なっているようであり、駅舎の造りと本線らしき直線のプラットフォームから、小生は勝手に「大沼駅」辺り(?)のロケではと考えているところであります。

 もう一つは、犬飼の最期となる「青函連絡船」のシーンです。下北沖を函館へ向かう後部甲板(本当は逆コースなのですね)から津軽海峡へ飛び込む場面は衝撃的なシーンであり、八重への贖罪なのか、自分を信用しない警察への抗議なのか、多吉自身の矜持のためなど、色々と解釈が難しいところです。
 なお、洞爺丸遭難関係の書籍からは、「七重浜付近から下北へ手漕ぎ船で海峡を横断するトリック」は不可能であるとの意見が大多数でありますし、実際に海峡で投身してしまえば、海流の関係で外洋に遺体が流出してしまう可能性もあり、弓坂刑事の推理自体が絵空事の偶然であるとの厳しい声も散見されます。
 さて、洞爺丸の悲劇は、「近藤船長の判断ミス」と言われており、様々な事実(遭難当日の17時前後の晴れ間の解釈ミスなど)がそのことを証明していると言われております。
 但し、大きな転機となった出来事は、小生「可動橋の停電」であったと考えております。
 洞爺丸は、風雨が収まりかけた「14時すぎ」に出港を一度決めるのですが、函館桟橋での米軍の「マイネ」積み込みが予定時刻を過ぎても終了しない。やっと終了となった時、今度は不意の停電で架道橋が外せない・・・。そこで、近藤船長は出港を断念してしまうのでありました。
 結果的には、この停電もわずか数分のことであり、この時に出港していたら多少の困難はあったにせよ、台風の暴風雨をかすめて18時過ぎに青森港に到着できたとする説が有力視されております・・・。
 

  失礼いたします。

ED76 | URL | 2021-12-02(Thu)12:25 [編集]


Re: 一言、名作です!!

ED76様 大作のコメントありがとうございます。

「79616」は1961年秋から12年間に渡って倶知安区に在籍していた様です。

ロケが行われた駅ですが、他の方から「小沢駅」ではないかとの御意見が寄せられています。
小生は下車しておりませんし、駅舎の記憶も無いので何とも・・・

小生も洞爺丸遭難事故には前から興味があり、事故翌月の1954年10月改正ダイヤから 晴れて日本人も制限付きとは言え 東京~札幌直通の 特殊列車イネ乗車が可能となる筈が 事故の影響で幻となったとの 文献を読んだ記憶があります。

14:20函館発予定の4便の前に出る 特殊列車1202レ接続の13:40発1202便が運航中止となったので、4便へマイネの積込変更となったのでしょうか。

テツエイダ | URL | 2021-12-04(Sat)10:53 [編集]


隠れた名エキストラ

御殿場線D52は色々な映画に実に良く登場しますね、関東近郊で客車列車を牽引する
蒸気機関車で迫力のあるシーンが撮れるのが御殿場線位しか残っていなかったのがわかります。
ある意味、貴重な名エキストラ俳優ですね。
御殿場線D52は大宮工場担当機の特徴的装備を完璧に備えている為一目で判ってしまうのが辛い所ですが。

79616のカットは北海道の駅を象徴するマンサード屋根の駅舎と共に素晴らしいアングルですね
厳密に見れば1947年設定であれば79616のテンダーに「お前ら勝手に乗るな!!」という
白ペンキ占領軍兵士向注意書き表記が欲しい所ですがw

N.N.LC33100 | URL | 2021-12-05(Sun)01:28 [編集]


Re: 飢餓海峡

赤松様 コメントありがとうございます。

カットされたのは、主に弓坂刑事(伴淳)の家庭内事情部分(貧乏で働く息子とのイザコザ部分等)の様です。

東映W106方式とは本文中にも記載の、( 16ミリカメラで撮影したフィルムを 35ミリワイドに拡大することで 粒子を5倍に拡大し、ザラついた粗い映像で 北海道の荒涼とした風景描写や 1947年当時の荒廃した人々の心情を 表現したかった様です)

最後の画像では 小生の印象と違い、不自然に視線を外している様には感じられない様ですね。 また普通なら護送中に あの様なことが起こらない様にキチンと管理していると思いますので、疑問が残るのも同感です。

テツエイダ | URL | 2021-12-05(Sun)10:56 [編集]


Re: 隠れた名エキストラ

N.N.LC33100 様  コメントありがとうございます。

国府津区のD5272号機は、色々な映画で登場しています。 ロケの申請があると、72号機を選んで協力していたのでしょうか。

テツエイダ | URL | 2021-12-05(Sun)11:03 [編集]


素人探偵のレベルですが・・・

  テツエイダ 様

  返信ありがとうございます。 ED76でございます。

「79616」のロケ場所について
  小生のつまらぬ推理から考えますに、3人がデッキから飛び降りる遠影に、「信号柱(出発信号機等の複数設置)」がぼんやりと映っているように見えることから、「小沢」「大沼」などが考えられます。ただし、「小沢」は小樽方に「信号柱」が設置されており、倶知安方に向かって右カーブであることから、「小沢」ではないように・・・? いずれにしても旧客レの対岸のホームの直線の様子から、「函館本線の本線駅」と判断できるのではないでしょうか。

「洞爺丸」のこと

 テツエイダ様がご指摘されたように、「洞爺丸」は午前中に「函館港」に到着して、14時前後の「上り便」として折り返す予定でした。しかし、台風の影響で「1202レ接続の13:40発」の貨物便が運休となったことから、当該便への米軍レである「マイネ」の積み込みが指示されました。その結果、作業に手間取り、件の停電の件と併せて「近藤船長」は「テケミ(出発を中止する連絡船用語)」することにしたのです。
 「近藤船長」は天気図を精緻に分析して、運行を決定したようであり、後に救助された「十和田丸(?)の船長となられた二等航海士」氏の証言では、「何、時間を取っているんだ!」といら立つ「近藤船長」の姿が印象に残っていると証言されております。

 失礼いたします。  

ED76 | URL | 2021-12-06(Mon)12:53 [編集]


Re: 素人探偵のレベルですが・・・

ED76様 コメントありがとうございます。

返信が遅くなり申し訳ありません  小沢駅ではありませんでしたか 今では驚くほど長いホームですね。

青函連絡船は当時 前年より夜間航行を再開したとは言え、客貨共に需要が高く1便でも欠航を少なくしなければ 積み残しが多くなる心配が 船長の判断を迷わせたのかもしれませんね。 

テツエイダ | URL | 2021-12-11(Sat)12:39 [編集]


小沢のようです

テツエイダ様

さらなる短縮版があるとのお話にギョッとして我がライブラリーを確認したら、3時間3分版でホッとしました。

さて、3人組が列車から逃走する駅ですが、まず2つ目キュウロクの到着場面で後方の駅舎、建築様式自体は北海道によくあるタイプなので特定困難ですが、付属する便所の規模が半端ではない(個室が複数並んでいる)ですね。これは名もなき中間駅というより、乗換駅レベルです。後方に跨線橋らしきものが一瞬チラと見えますし、3人組が列車から飛び降りるシーンでははるか前方にSLの給水塔らしきものが確認できます。以上の点と、客車が緩い曲線上にあることを勘案して、函館本線の小沢ではないかと考えました。
ハテ、どこかで小沢を見た記憶が…ということで「男はつらいよ望郷篇」を確認したら、寅さんがタクシーで貨物列車に追いついた小沢駅のシーンに、2つ目キュウロクの進入とほぼ同角度があり、まずもって小沢との意を深くした次第です。

本作で最後に出る連絡船は終航時まで使われた近代化船の津軽丸型ですが、後部甲板がやけに広々としているのが印象的です。就航後ほどなく一部が自動車航送用になってしまい、正式には遊歩甲板と称するのに旅客が歩き回れるスペースが半減したじゃないかと、旅情豊かな青函連絡船にあって、この点だけは残念に感じていたものです。

73おやぢ | URL | 2021-12-17(Fri)18:16 [編集]


Re: 小沢のようです

73おやぢ様 コメントありがとうございます。

トイレの個室の数から本線の乗換駅であるとの推測は他の方からも頂きましたが、「男はつらいよ望郷篇」にそんな場面があったのですか。すぐには確認できませんが、是非とも早めに見たいです。

テツエイダ | URL | 2021-12-17(Fri)18:28 [編集]


飢餓海峡 補遺です

テツエイダ様 「男はつらいよのロケ地紹介-北海道編- ドラまる」とのブログに当該シーンが出てきます。駅舎(後方はのちに増築か)と跨線橋、駅舎とホーム先端との位置関係、ホーム擁壁の構造などがよく似ており、なにより便所の存在と様式が雄弁です。テツエイダ様にもご鑑定いただければと思います。

なお、他の方から「小沢の信号柱(シグナルブリッジ)は小樽方のみ」とのお話がありましたが、倶知安方にも小ぶりながらシグナルブリッジはありました。

男性旅客が「函館まで歩けるか」と車掌に質問する場面で窓外に1線おいてホームがあること、飛び降りシーン(男性旅客とは反対側)でホームとの間に1線あることにより、撮影用の客車は中線に停車していると考えられます。

73おやぢ拝


男はつらいよのロケ地紹介-北海道編- | ドラまる (kujakunomai.com)

73おやぢ | URL | 2021-12-19(Sun)12:51 [編集]


Re: 飢餓海峡 補遺です

73おやぢ様 コメントありがとうございます

「男はつらいよのロケ地紹介-北海道編- ドラまる」拝見いたしました。 なるほど駅舎と付随する 便所の様子が ハッキリと映っているので 間違いないでしょうね。

 今日(男はつらいよ 望郷編)も観直して確認しましたが、直前の中線を歩くシーンでは 一番線らしきに廃止された 岩内線の気動車が映っていますね。

テツエイダ | URL | 2021-12-19(Sun)17:39 [編集]


川内森林鉄道

本編も印象深い作品でしたが、林鉄好きとしては川内森林鉄道に注目でした。

青森市森林博物館で保存されている協三工業4.8t機の説明に飢餓海峡に出演したとあったのですが、本編を見ると実際に運材列車を牽いてるのは酒井工作所製5t機(金木の芦野公園で保存されているのと同型)です。
酒井の運材列車と交換して推進運転で登っていく空車列車の方も屋根やラジエター周りの構造から協三機ではなく加藤製作所製DLのように見えます。

川内林鉄には新しい鋼製ボギー客車もいたのですが、ボロの木製客車を出したのは終戦直後の時代設定からこちらの方が相応しいと営林署に頼んで引っ張り出してもらったのかも知れませんね。


西宮後 | URL | 2022-09-03(Sat)22:49 [編集]


Re: 川内森林鉄道

西宮後 様  コメントありがとうございます。

小生も青森市森林博物館で保存されている 協三工業4.8t機の説明に 飢餓海峡に出演したとあったので、PS.でそのまま書いてしまいました。

なるほどラジエター周りの構造から 協三機ではなく、酒井工作所製 5t機の様ですね 訂正させて頂きます。

外周を筋交いで補強した 古い木製客車は、改めて見ると 味わいがありますね。進行左側の筋交いが ひん曲がったままなのも、積み込む丸太を 当てたのでしょうか。

テツエイダ | URL | 2022-09-04(Sun)11:46 [編集]