日本映画の鉄道シーンを語る

日本映画における鉄道が登場する場面(特に昭和20~40年代の鉄道黄金期)を作品毎に解説するブログ

 33.東京流れ者

 1966年4月 配給.公開  カラー作品    監督 鈴木清順

 不死鳥の哲こと本堂哲也を演じる渡哲也 主演の任侠アクション映画です。 相手役は千春役を演じるお馴染みの松原智恵子。

 本堂は義理から組を離れ、北国 庄内の箕面組へ身を寄せた。しかし東京で対立する組から まむしの辰造(川地民夫)が刺客としてやって来ます。
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撮影は飯山線で行われた様で、飯山駅?で飛び降りた本堂。
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 追う辰三たち一団。線路上で本堂と辰三の対決。本堂の背後からは C5696 が迫り来る!。
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間合いを詰めた本堂は間一髪撃ち勝ちました。
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 この2台の C56 は当時共に飯山機関区に所属し、飯山線で客・貨列車を牽いていました。

 庄内から更に流れ流れの旅に出た本堂。
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それを追いかけ、千春も旅に出ました。千春の乗った列車はとある駅に停車する。単線での列車交換らしく、暫くして対向列車が到着した。
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 フッと横を向いた千春の眼に、対向列車の席に座る本堂の姿が映った。慌てて窓を開け哲也の名を呼び、手を伸ばす千春。一瞬手を動かす本堂だが、顔は前を向いたままで千春の方を見ない。
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 汽笛が鳴り響き、本堂の乗る列車の方が先発する。
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急いで列車を降り本堂の乗る列車に移ろうとホームから雪の積もった線路に飛び降りた千春ですが、
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無情にも列車は加速し煙を残して消え去って行ったのでした。
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 飯山線の蒸気機関車はその後 1972年9月末をもって引退してゆきました。
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コメント


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東京流れ者

強烈な色彩感覚に天才的な造形美と、今では清純信奉者からは絶賛されるが、公開当時は
観客のほとんどが「これ、なぁ~に?」と呆気に取られたはずだ。

この映画はストーリーに脈絡がなく、パラパラマンガを捲(めく)っているような感じがしたが、今見直すとやはり空前の名(迷)作、かなっ。とも思う。
主題歌は、数えた人によると劇中14回も繰り返されているらしい。
この主題歌は竹越ひろ子バージョンと共に当時大ヒットし、パチンコ屋では日夜この曲が流れていた。

最後の渡の台詞「流れ者には女はいらねぇ」も流行語となり、漫才やコントなどのネタでバカ受け。

飯山線でC56がバックから哲に突進してくるシーンでは、スクリーン合成も含まれているだろうが、極めて危険な位置まで哲(スタントマン?)は立っていますね。

十日町駅(?)で蒸気機関車2本が対向列車待ちのため停まっている姿は息を飲むように壮観ですね。
SLは煙を上げ、汽笛を鳴らし、蒸気を発して、まるで生命体のように見え、巨大な鯨が岬に2頭並んでいるようです。

この僻地駅で何故か「百万分の一の偶然」で対向車の窓同士に渡哲也と松原智恵子が再会するのだ。
《えぇ、何で?》

この映画の鉄道シーンは幸か不幸かここだけで、もし他に鉄道シーンを含めていたら、どうなっていただろうか。

鈴木清順監督なら時刻表などは見向きもせず、非日常的で捕らえどころのない鉄道シーンを生み出したことだろう。

例えば、

不死鳥の哲は「青森行き」の列車に乗車し、同日その同じ車両から降り立ったのは「西鹿児島駅」だった、 とか。

襲撃で瀕死の重傷を負った有楽町の親分のもとへ大急ぎで駆けつける不死鳥の哲は、「東京駅」より「有楽町」までの切符を買い、先ず山手線(内回り)で「新宿」まで、「新宿」より中央本線で「甲府」まで、「甲府」より身延線で「富士」、「富士」より東海道本線で「品川」、「品川」から山手線(内回り)で目的地の「有楽町」に到着した(一枚の乗車券でJR規定ではこういうルートは可能なのでしょうか)、 とか。

いずれも清純大閣下ならやりそうだ。

現在インターネットで「Tokyo Drifter」で検索すれば、この作品は無料で鑑賞できます。

赤松 幸吉 | URL | 2018-05-15(Tue)18:44 [編集]


Re: 東京流れ者

赤松様 長文のコメントありがとうございます。

ご指摘の様に この作品の脚本には、無理がある様に小生も思います。

主題歌が劇中14回も繰り返されているとは唯一無二で、レコード販売促進の為かと思えてしまいます。

対向車の窓同士に渡哲也と松原智恵子が再会するシーンは、今でも記憶に残る名場面ですね。

このシーンが撮影された駅は書いた当時分からないのでスルーしていたのですが、(244.太陽に突っ走れ)で登場した越後岩沢駅が二面二線の駅構造の中で近いと思います。

テツエイダ | URL | 2018-05-17(Thu)09:40 [編集]


今も昔も本当はダメです(笑)

赤松さんこんばんは。

東京-有楽町の切符で、身延線まで大回り乗車できるかということですが、身延線がとりあえず「東京近郊区間」から外れるので、所定の経路分のキロ数で計算した切符を買わなければなりません。これは今も昔も同じですね。
現在の東京近郊区間の特例から、大回り乗車をするとすれば、
東京-新宿-八王子-橋本-茅ヶ崎-大船-磯子-横浜-品川-有楽町
という経路ならば、一応可能です。ただ、入場してから2時間以上経過すると、自動改札が出られなくなりますので、有人改札で実乗車経路を説明し、途中で撮影した写真などを示して証明する必要がありそうです。

 ストーリーに直接関係なくてすみません。失礼いたします。

すぎたま | URL | 2018-05-19(Sat)19:54 [編集]


Re: 今も昔も本当はダメです(笑)

すぎたま様 本来ならば小生が答えるべきところを、忘れてしまい 見かねた代打 ありがとうございました。
初期の作品で文章など恥ずかしい部分もありますが、これを機会に画像部分は一新しました。

PS. 先日 経路は違いますが切符を購入して大回り乗車をしたところ、3時間を超して出ましたが自動改札は閉まりませんでした。
設定が変わったのでしょうか。

テツエイダ | URL | 2018-05-20(Sun)12:48 [編集]