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日本映画の鉄道シーンを語る

日本映画における鉄道が登場する場面(特に昭和20~40年代の鉄道黄金期)を作品毎に解説するブログ

31. 宇宙人東京に現わる

 1956年1月  大映 配給 公開  カラー作品    監督 島耕二

 宇宙の彼方からやって来たパイラ星人と日本の科学者が共同で地球の危機を脱する日本初のカラーSF特撮映画です。

 冒頭 京王帝都電鉄 井の頭線 高井戸駅にデハ1900形の1910を先頭とする渋谷行が到着します。
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当時デハ1900  形 は登場2年の新型で1984年迄走っていました。
 駅名は新町と架空名ですが、帝都電鉄時代の様子と思しき質素な駅舎です。築堤上に駅は有り、見渡せる両方向共田園が広がり家は駅近くだけで現在とは隔世の感があります。
 今の環八通りに当る道が有るが巾3m程しかなく、立体交差しているのでかろうじてそれと分かります。
 この駅で撮影された映画はその後( 1960年大映公開の「女妖」監督 三隅研次)や(1963年日活公開の「結婚の條件」監督 斎藤武市)などがあり、昔の姿を伝えています。

 日光中禅寺湖で記憶喪失の女 天野銀子(苅田とよみ)を助け上げた磯辺徹(川崎敬三)たちは C58 牽引の列車で帰路につきます。
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続いてはセット撮影らしき2等車内でのシーンです。
 当時 未電化の日光線での場面らしいが2等車に乗っているので、上野直通の快速列車なのでしょう。
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しかし当時日光線では D51 が担当しているので、成田線辺りでの撮影でしょうか。

 新天体Rの衝突という地球の危機が近付いた時、サイレンが鳴り響き C11 牽引の列車が
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停止しきれない内から続々と乗客がデッキから窓から飛び降りるシーンもあります。
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 でもこれは空襲の危機が迫った時の場面の様で、(1962年松竹公開の「秋津温泉」監督 吉田喜重)のなかに相応しいシーンがあります。
 

 
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