
美大入学を目指す 塚口明夫(舟木一夫)が一目惚れした緒方ミチコ(伊藤るり子)の恋人が、高校時代の悪友 三村健次(和田浩治)だったことから 苦悩する様を描いた青春映画です。
高校の同級生三村と 再会して飲んだ塚口が、翌朝バイト先へ向かう場面で 先ず小田急電鉄 2400形4連の急行列車らしき走行シーンが入ります。

続いて 銀座で雨宿りしていた時に一目惚れした女性が 東北沢駅ホーム横の店で働いているのを偶然見かけ

仕事帰りにミチコの落とし物を届けたことから 知り合いになれます。
ミチコから御礼に靴下をもらった塚口が にやけ顔で改札口横を通ると、三村に丁度会います。東北沢駅の北口で、階段を8段上がると改札口になっています。
翌日塚口が仕事帰りに ミチコのいる店の前をウロウロしている背後で、小田急電鉄 1900形らしきが発車して行く姿があります。

終盤 ミチコが実家へ戻る話に 三村が同意したので 荷物を持って東北沢駅へ来ると、降りて来た塚口が

ミチコに気付いて駆け寄り

線路端で翻意する様に説得する場面があります。
二人の背後に到着したのは、ぶどう色(茶色)の 1400形でしょうか。

結局彼女の意思は変わらず、見送りに行くことにした塚口でした。
続いては 見送り後や仕事中に考え込むシーンの中で、列車の窓から手を振りながら 去り行くミチコの姿を

思い出す様な場面があります。
ところが 実家へ帰ったと思っていたミチコが途中から戻り、東京には恋人がいるのでと 見合い話を断ったそうです。
そして実家の祖父母が上京して来るので、塚口に三村健次として 一日恋人を演じて祖父母に会ってほしいと頼まれます。
その当日 今となっては懐かしい三角屋根の 東京駅丸の内口駅舎が先ず映り、

はとバス乗り場で三人と待ち合わせた 緊張顔の塚口でした。

PS.
本作の舞台となり 度々登場する小田急電鉄東北沢駅ですが、2005年10月~2018年3月にかけての大工事で地下化されて 現在ではロケ地の面影は全くありません。
1927年の開業当時から停車する上下線の間に通過上下線のある4線構造で 通過待ち停車時間が長いので、塚口がミチコを発見しても ゆっくりホームから様子を見ることが出来たと思います。
5枚目の画像で踏切待ちをしているバスが停車している都道の先に 本作公開時頃まで貨物取扱所があって、相模川等から輸送してきた砂利の置き場とトラックに積換え業務を行っていたとか。
6枚目の画像にチョコッと映っている茶色の 1400形電車は1930年の江ノ島線開業期に作られ、通勤車輛が全て濃黄色と濃紺の2色塗となっても 茶色のまま残っていたのも旧型のHB車だったからの様で この後 2年程で廃車となりました。
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