日本映画の鉄道シーンを語る

日本映画における鉄道が登場する場面(特に昭和20~40年代の鉄道黄金期)を作品毎に解説するブログ

211. 女を忘れろ

1959年1月 日活 製作 公開   監督 舛田利雄

元ボクサーの田所修(小林旭)が女子大生 三木尚子(浅丘ルリ子)母子の生活安定の為のアパート建設を、我が身を賭して支援することで愛情表現する青春映画です。

冒頭 車体にTKKと書かれた東急電鉄 3000系3連電車が走り抜ける線路横の道から、郵便配達のバイクが田所の住むアパートへ到着する場面から映画は始まります。
今はキャバレーでドラマーをしている田所はバー勤めの雪江(南田洋子)と同棲しており、一緒に出勤する場面で日活映画では珍しく西武新宿線が登場します。

東急沿線に住みながら、何故か西武鉄道 311系2連電車が走り抜けるシーンが先ず有ります。先頭は 311系342 で、ロケ地は新井薬師前~中井でしょうか。
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続いては走行中の車内ロケです。ドア付近に立つ田所の襟を直して世話を焼く雪江の姿を、横に立つ学生に見られて恥ずかしくなった田所は嫌がります。
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田所はその車内で友達と談笑する尚子を、初めて見掛けて見とれています。そして電車は終点 西武新宿駅1番線へと到着します。隣の2番線には田無行が停車しています。
田所と雪江は連れだって露天の1番線ホームを前方の出口へと歩きます。この駅は新宿駅迄の延伸を前提に、仮駅として1952年3月に高田馬場から延伸開業したのです。
それ故 画像の様に1番線などは木造ホームで、終戦直後でもないのに屋根も全く無い 寂しい駅でした。
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中盤 愚連隊に絡まれていた尚子を助けたことから仲良くなり、尚子に替って滞っているアパート建設を請け負っている大沢の事務所への談判を引き受けます。
仕事帰りの夜遅く 西武新宿駅前で雪江を待って、先に帰る様 話します。出札窓口の明かりだけが目立ち、将来の工事に備えて駅前は広大な空き地です。
雪江と話していると背後の山手貨物線をEF 10 形あたりでしょうか、電機が牽引する貨物列車が走り抜けて行きます。

九州の実業家 吉川(弘松三郎)に見初められた雪江は、田所と尚子の仲を知ったことから身を引いて博多へ向かう決意を固めます。
EF 58 形電機を先頭に、荷物車2両の後ろに長々と客車が続く急行列車らしきが走って来ます。
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続いて特別二等車内に吉川と雪江が並んで座り、遥か九州を目指している様です。
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コメント


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非常に変な映画ですが・・・

最後、小林旭は、CIAのようなスパイ組織に入って外国に行くのです。
そして戻ってきたときは、滝進次の「渡り鳥」になっていたというわけです。
これが、小林旭の真面目な役の最後なのです、今から見れば。

さすらい日乗 | URL | 2016-07-04(Mon)09:42 [編集]


Re: 非常に変な映画ですが・・・

さすらい日乗 様 コメントありがとうございます。

小林旭の一方的な愛情表現の青春映画ですが、浅丘ルリ子の方から見れば納得できない訳の解らない行動ですね。
後に続く「渡り鳥」シリーズに一貫する、ニヒルな善玉にも通じた役柄の様にも思えますね。

テツエイダ | URL | 2016-07-07(Thu)17:39 [編集]