日本映画の鉄道シーンを語る

日本映画における鉄道が登場する場面(特に昭和20~40年代の鉄道黄金期)を作品毎に解説するブログ

181.東京のお転婆娘

1961年3月 日活 製作 公開   監督 吉村康

東京に住むチャッカリ屋の美大生 佐伯有子(中原早苗)が、大阪の従姉で未亡人の嵯峨真冴(南寿美子)の店を立て直し 再婚の段取りをつけるコメディ映画です。

鉄道シーンは最後で、大阪での仕事を終えた有子が東京へ戻る場面で有ります。先ず戦時中に完成した三代目大阪駅舎が登場して大阪であることをアピールしている様です。壁の時計は、14:20頃を指しています
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続いてホームに停車中の 151系 特別急行電車。「まもなく上り東京行 特別急行列車 第二こだま号発車です」と放送していますが車内は空席の様子で、到着して乗客が降りた直後か入線して乗車前の状態と思われます。
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次に車内で席に座る有子が、窓越しに真冴とお相手の城戸終吉(森塚敏)その後ろに真冴の店で働く(松原智恵子)達から見送りを受けています。
開閉ラッチが付いていますから窓を開けて話せば良いのにとも思いますが、そのまま会話しています。でも窓が小さい様に見えて何か こだま号とは違和感があります
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そう 151系特急用電車は空調完備で大型窓は開かないんです。そして停車中のEF58形電機を右手に大阪駅を出発して行く 151系こだま号の勇姿が映っています。
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車内では動いて行く車窓からホーム柱に取り付けられた「おゝさか」の名板が見えます。そして隣のホームで停車中の車両は、先頭部分が何故か小田急 2100形の様にも見えます。
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走り出した車内で有子は、傍らの荷物を網棚へ上げようとします。すると横に現れた男も隣へバックを上げ、思わずその男を見て有子はビックリ! 真冴が金を借りていた浜田商会社長 浜田昭七(藤村有弘) です。
この男とは大阪へ向かう時から関わりが有り、大阪でも色々やり取りがあって父親には世話にもなりました。そして有子に近寄ろうとするも軽くあしらい かわした仲ですが、東京行の列車に同席で驚いたのです。
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浜田は「東京に仕事が出来ましてな」「飛行機より汽車の方が長いさかいに宜しな」と言いつつガムを渡して、和やかな感じで有子も同席を楽しんでいる様子です。
二人の後方に車両の連結部分が映っていますが、デッキ部分が無くアールがついた形で 一席毎の小窓の件もあって この車内シーンは小田急電鉄の 3000形 SE車でロケが行われたと思われます。
しかし大阪駅やこだま号発車シーンと交互に編集され、バックにアフレコの放送音が続けて流れているのでとても自然に感じます。

ラストシーンは、151系こだま号がクハ 151 を先頭に12連で現れ、高速で通過して東京へと向かって行きます。最後部は前年より登場した最高峰のクロ 151 パーラーカーです。
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上り特別急行 106ㇾ第二こだま号は大阪 14:30発車で、京都・名古屋・浜松・熱海・横浜に停車して終着駅 東京へは 21:00の到着でした。
当時 大阪~東京を走る 151系特急は こだま号つばめ号の各2往復8本あり、二等車の運賃・特急料金は片道 1980円で一等車は 4280円でした。更にパーラーカーだと 6080円と普通急行二等車 1480円とは別格でした。
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