
長野県飯山地方を舞台に高校3年生 小島海彦(舟木一夫)と志野雪子(和泉雅子)の青春純愛映画です。
鉄道シーンはタイトルバックに始まり全編飯山線のC56牽引列車のシーンが数多く登場しています。トータルで一般映画としては異例の14分以上の鉄道シーンがちりばめられています。

高校生が主役の話なので通学列車のシーンが主だが、帰宅時は客貨混合列車です。 当時のダイヤを見ると飯山駅で上下一日27本中 朝夕を中心に7本の蒸機牽引列車がありそれ以外はDCです。

登校列車帰宅列車の全てが蒸機牽引列車とは不自然で、撮影用の臨時混合列車か、C56牽引列車に運用替えなのかもしれません。次のカットはトンネルを出るC56

列車のデッキから帽子を落としてしまい、信濃平駅から海彦と雪子の二人で捜しに行くシーンでは唯一 貨物列車が二人の横を通過する様子が映っています。

そして帰りが遅くなった雪子を送って戸狩駅(現 戸狩野沢温泉駅)へ来た海彦が帰るシーンでは、降りしきる雪の中から暗闇を割いてC56蒸機列車が到着します。
機関車からの蒸気暖房で温かい車内に入りホッとする海彦。去り行く列車をいつまでも見送る雪子。

この映画の数ある鉄道シーンのハイライトでしょう。
下校時 飯山駅にC56列車が映る場面では、左手に飯山機関区が映り込んでいます。

ラストシーンでは大学への進学の為上京する雪子を見送ろうと自宅を飛び出し雪原を走る列車に近寄る海彦。

しかし雪子はそれに気付かず汽車は走り去ります。
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