日本映画の鉄道シーンを語る

日本映画における鉄道が登場する場面(特に昭和20~40年代の鉄道黄金期)を作品毎に解説するブログ

16、北国の街

 1965年3月  日活 製作 公開  カラー作品     監督 柳瀬観

 長野県飯山地方を舞台に高校3年生 小島海彦(舟木一夫)と志野雪子(和泉雅子)の青春純愛映画です。

 鉄道シーンはタイトルバックに始まり全編飯山線のC56牽引列車のシーンが数多く登場しています。トータルで一般映画としては異例の14分以上の鉄道シーンがちりばめられています。16-1.jpg


 高校生が主役の話なので通学列車のシーンが主だが、帰宅時は客貨混合列車です。 当時のダイヤを見ると飯山駅で上下一日27本中 朝夕を中心に7本の蒸機牽引列車がありそれ以外はDCです。16-2.jpg

 登校列車帰宅列車の全てが蒸機牽引列車とは不自然で、撮影用の臨時混合列車か、C56牽引列車に運用替えなのかもしれません。次のカットはトンネルを出るC5616-3.jpg


 列車のデッキから帽子を落としてしまい、信濃平駅から海彦と雪子の二人で捜しに行くシーンでは唯一 貨物列車が二人の横を通過する様子が映っています。16-4.jpg

 そして帰りが遅くなった雪子を送って戸狩駅(現 戸狩野沢温泉駅)へ来た海彦が帰るシーンでは、降りしきる雪の中から暗闇を割いてC56蒸機列車が到着します。
 機関車からの蒸気暖房で温かい車内に入りホッとする海彦。去り行く列車をいつまでも見送る雪子。16-6.jpg
 この映画の数ある鉄道シーンのハイライトでしょう。

 下校時 飯山駅にC56列車が映る場面では、左手に飯山機関区が映り込んでいます。16-7.jpg


 ラストシーンでは大学への進学の為上京する雪子を見送ろうと自宅を飛び出し雪原を走る列車に近寄る海彦。16-9.jpg
しかし雪子はそれに気付かず汽車は走り去ります。
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コメント


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読ませて頂くのが遅くなってしまい、申し訳ございませんでした。
舞台が飯山で、しかもC56のシーンが多数含まれているということで、何としても見てみたいと思っていたら、既にしっかりDVD化されていたのですね。
早速購入して見てみました。
大変きれいな映像でよみがえる北信の町と山々の情景に、心が熱くなりました。また、ヒロイン和泉雅子の美しさにも目を奪われてしまいました。
自分にとっての宝物である、 “心のふるさと” の映像がまたひとつ増えました。
どうも有難うございました。

鉄道青年 | URL | 2013-08-16(Fri)14:30 [編集]


コメントありがとうございました。

私も最近久しぶりに見直したところです。

小島と雪子の戸狩駅でのシーン(上記5枚目画像)は特に印象
残り、好きなシーンです。

雪降る暗闇からC56が現れ、小島を乗せて去り行く夜汽車。

降りしきる雪の中で見送る雪子の姿!

柳瀬監督の熱意とこだわりを感じるシーンであります。

テツエイダ | URL | 2013-08-17(Sat)10:39 [編集]


北国の街

舟木一夫の叙情歌シリーズとしては名曲中の名曲でしょう。
雄大な雪山をバックに蒸気機関車が左から右へと疾走する姿を遠景から捉えたファースト・シーン(このスチールを是非載せて欲しかった)に、黄色字のタイトルがかぶさる。このシーンには思わず引き込まれました。ただ全体のストーリーとしては少し暗かったような気がします。鉄道ファンならたまらない映画でしょうが、柳瀬観監督+舟木一夫ならもっといい映画があります。

蒸気機関車が雪の中を黙々と力強く走っている姿は感動的です。



私が幼い頃は蒸気機関車と電化の列車とが混在していました。乗り物酔いの激しかった私は、不思議と蒸気機関車には酔わず、電化の列車には気分が悪くなりました。乗り物酔いを経験されたことのない人には分からないでしょうけれど、蒸気機関車は、揺れこそガタガタと激しかったが、人間的・自然な揺れでした。一方、電車の方は電気的・機械的な揺れ(乗り物酔いをする人にとっては、遊園地のジェットコースターのような)で、特に発車・停車時にはファーとするような感じですぐに気分が悪くなりました。

もう一度、蒸気機関車に乗りたい。

それからそうそう、あの可愛かった和泉雅子はどこへ行ってしまったのだ!

赤松幸吉 | URL | 2013-08-31(Sat)08:06 [編集]


Re: 北国の街

赤松様  コメントありがとうございました。
タイトルシーンは確かにすばらしく、どうしようか考えました。この映画は鉄道シーンが多く、あえて割愛した次第であります。
 和泉雅子さんは(70.非行少女)での演技が素晴らしく、是非機会があれば御覧下さい。

テツエイダ | URL | 2013-09-01(Sun)22:06 [編集]