日本映画の鉄道シーンを語る

日本映画における鉄道が登場する場面(特に昭和20~40年代の鉄道黄金期)を作品毎に解説するブログ

160.喜劇 初詣列車

1968年1月 東映 製作 公開  カラー作品   監督 瀬川昌治

国鉄の車掌 上田新作(渥美清)は勤務中に幼馴染の坂本美和子(佐久間良子)に偶然会い、その後 彼女の弟 研吉(小松正夫)が行方不明になっていることを聞き 捜索をかってでたことから珍騒動となる喜劇映画です。

上田が乗務する上越線の夜行急行列車 越路はスキー客で満員なので、検札もままなりません。しかし夜が明け越後湯沢駅に到着すると、
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2両連結の一等車からもスキー客がドッと降りて車内は空いてしまいました。
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越後湯沢を出ると雪国を快走です。上田が再度車内巡回をすると、
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かつてあこがれていた幼馴染の坂本美和子に出会いました。その後 新潟地震で両親を亡くし、弟の研吉が行方不明なことを聞き 手助けをかってでるのです。

車内シーンはセット撮影の様ですが、旧型の 80系初期型らしき背ずりの上半分にモケットの無いシートですね。走行シーンで当時 最新型の 165系を映しているのに残念です。
本編では夜行急行 越路号が夜明けに越後湯沢に着きますが、架空ダイヤであり そんなに鈍足ではありません。本物の 1709M 急行越路は上野 22:29発 越後湯沢 2:22発と真夜中で、終着 新潟に 5:38到着です。

スキーシーズンに休日運転の臨時快速 9731M苗場号が上野 0:10発で越後湯沢 4:54発 終着 石打 5:01というダイヤで走っていたので、該当するスキー客用夜行列車はこれでしょう。
1965年頃迄は長年 715ㇾという上越線夜行列車があり、上野 23:55発でゆっくり走り 越後湯沢 5:25 終着 新潟 9:20というダイヤで走っていました。しかし当時は湯沢 3:25の秋田行となっていました。
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その後も雪国を走り 雪の無い越後平野を走り抜けて、キハ58・20系気動車が行きかう新潟駅3番ホームへ到着します。160-7.jpg
そして美和子が新潟駅舎をバックに、歩いて行くシーンが続きます。
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当時の上越線は特急とき号が3往復・急行佐渡号が5往復・夜行が座席急行電車 越路号と寝台急行 天の川号の2往復あり、急行 佐渡は1等車2両 ビュッフェ2等車合造のサハシ165を含む 165系 13連で運行していました。

上田は苦労と騒動の末 フーテン仲間の元に居る研吉を見つけ出し、諭して改心させ 鉄道弘済会で働けるようにしてあげます。次に上野駅 構内で弘済会の売店に、雑誌の束を配達する研吉の様子が映されています。
先ず EF57電機が映り隣ホームの案内板には 12:26の標示が有り、
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映ってはいませんが時刻表より 12:26発 545M東北本線 黒磯行でしょう。隣は 12:20発 331ㇾ信越本線 直江津行で、終着へは 21:16着とロングランです。

続いて 13番線からキハ 82系気動車 12:10発 5D特急つばさ号 秋田行が発車して行きます。
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研吉は重い台車を押し 雑誌の束を両手で抱えて構内の各売店へと運んで、懸命に働いている様子です。
終盤 また いつもの様に急行 佐渡に乗務して、新潟駅へと到着するシーンがあります。新潟駅の駅名板には、左隣駅 白山・右隣駅 越後石山と新潟操車場前となっています。
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白山は越後線の隣駅・越後石山は信越本線の隣駅ですが、白新線の隣駅の新潟操車場前なる駅は時刻表に無く 大杉駅です。この駅は当時 仮乗降場なので全国版時刻表に無かったのですが、1978年10月 東新潟駅として駅に昇格し現在に至っています。
新潟地図 - 1

さて タイトルの初詣列車ですが、最後に上田の弟 上田夏雄(川崎敬三)が車掌として勤務する東海道新幹線に乗って妻 幸江(中村玉緒)と共に伊勢神宮へと初詣に向かう場面が有ります。
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