
大学医学部 助教授で研究室勤務だが、世渡り下手な父親 松波亮輔(北沢彪)と従順な母親 松波ゆき子(高野由美)に反発する三姉妹の家族ドラマを描く映画です。
小田急電鉄 喜多見駅近くに松波家が在る様で、小田急電車や喜多見駅が登場するシーンがいくつか有ります。
先ず 松波家から見える 小田急電鉄 1600形らしきの走行シーンが有ります。

こげ茶色塗装で、未だ緑多き住宅街を爽快に走り抜けて行きます。
次に 三女の高校生 久美子(吉永小百合)と同級生 三川(浜田光昿→光夫)が、喜多見駅前の道で話している背後に下り電車が到着するシーンがあります。

喜多見駅はこの映画ロケの翌年には開業以来の構内踏切が廃止され、跨線橋が設置されたので現在より二世代前の貴重な様子を映画の中に残しています。
父親が態度を改め、娘達も父親の生き方に納得して松波家は一件落着。元の平穏な生活に戻って、ラストはいつもの朝の松波家の様子が描かれています。
三姉妹が揃って楽しそうに 駅へ向かう様子を母 ゆき子が微笑みながら見送っています。駅への小道を行く三姉妹の前方には小田急電車が通過して行きます。

そして駅間近の線路沿いの道を三姉妹が歩いていると、背後の築堤上を前面2枚窓の京王帝都電鉄 2000系(すぎたま様コメントより)が走り抜けていきます。他の電車より近代的な印象がありますね。

次に次女 都紀子(沢阿由美)が「良雄さ~ん」と声を上げて前方を歩く良雄(沢本忠雄)の元に駆け寄りました。長女 智恵子(香月美奈子)と三女 久美子の背後に京王帝都電鉄井の頭線 1700系らしき(すぎたま様コメントより)の姿が。

駅前まで来て智恵子がポストに手紙を投函していると、こげ茶色の上り電車の姿が見えたので二人は慌てて改札へ走って行きました。

1927年の開業時から在る小田急標準型の趣ある三角屋根木造駅舎は、ロケの後も長らく存在し 1989年の高架複々線工事開始頃まで残っていた様です。
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