
山本長五郎(森繁久彌)が社長の酒造会社 清水屋が、ライバル会社 黒駒酒造との販売対決を筋とした社長シリーズとは一味違うサラリーマン コメディ映画です。
中国人バイヤー邱六漢(フランキー堺)から清水屋の焼酎の大量注文があり、原料の干芋を入手すべく山本社長と秘書課長 石井松太郎(小林桂樹)が四国 松山へ向かう道中に鉄道シーンがあります。
有名な撮影地である浜名湖に架かる第三浜名湖鉄橋でしょうか、こだま型 151系特急電車がパーラーカーを先頭に颯爽と渡って行く姿が先ずあります。

続いて一等車内。石井が朝日ジャーナルを読んでいる横を白上着に青い給仕の腕章を付けた列車給仕が通り、続いて車内販売員が通りますがこのシーンはセット撮影の様です。

ここで山本は大阪で所用(芸者〆蝶[新珠三千代]と待ち合わせている)が有るので、石井に金毘羅山に代参し一人で松山へ先行する様 話します。
この後石井は四国への連絡船に乗るので、この列車は東京 8:00発 2001ㇾ特別急行 第一富士号 宇野行と思われます。大阪へは 14:30の到着 終着の宇野へは 17:20到着です。
この列車は昼行の四国連絡列車とは言え、金毘羅参拝や松山行を考えると不便で山本の企み優先に選定されたと思われますが宇野で一泊したと思われる石井にとっては楽な旅程となった様です。
そのお陰で石井は連絡船上で 訪問先の四国物産社長令嬢 都田京子(司葉子)と偶然知り合い、これが後に商談での逆転勝利にも役立つのでした。

石井は金毘羅山代参の後 多度津 11:52発の 3ㇾ急行 道後で松山へ向かった模様で、この列車は14:20に到着します。そして松山城下を走る伊予鉄道松山市内線電車が石井と共に映っています。

富山地鉄と同様 郊外鉄道線と市内電車線を共有する今では珍しい会社です。
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