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日本映画の鉄道シーンを語る

日本映画における鉄道が登場する場面(特に昭和20~40年代の鉄道黄金期)を作品毎に解説するブログ

13、 新網走番外地 嵐呼ぶ知床岬

 1971年8月  東映 製作 公開  カラー作品    監督 降旗康男

 高倉健主演の網走番外地シリーズ 16弾。 珍しくコミカルなシーンもある、任侠アクション映画です。

 冒頭 函館本線を走る C62単機牽引の急行ニセコが登場し、先行き期待させます。SLブームであったこの時代を意識したカットと思われます。

 末広勝治(高倉健)は3年ぶりに網走を出所し東京へ向かう途中、日高本線の車内で北野信造(南利明)に騙され静内駅で降りるはめになります。
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1971年の観光シーズンと思しきこの頃の日高本線は混んでいます。
 網走から東京へ向かうのに何故 急行えりも号で日高本線静内なのか?ですが、競走馬がこの映画の柱なので大目に見てください。なお知床岬も話の中に出て来ません。

 後半 三日以内に戻る約束で東京での妹の結婚式に出た末広は、旭川空港から牧場へと列車で向かいます。これを妨害しようとライバル牧場配下の一団が襲い掛かり、連結の無蓋車上で乱闘となります。
 この場面 大夕張鉄道で撮影されました。C56の様な独特な形の炭水車が付いた9600形SL№4牽引の混合列車がスケールの大きな遠幌加別川鉄橋を渡り、
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シューパロ湖畔を走る中
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無蓋車でのアクションシーンが映っています。
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 アクションシーンのさ中 映っているのは、同じ9600形でもキャブ下がSカーブ形の№8機関車と思われます。

 その後大夕張鉄道は1973年12月 大夕張炭鉱の閉山により全線の半分以上が廃止。 数少ない北海道の私鉄として頑張るも1987年7月 残る清水沢~南大夕張7,6㎞全線が廃止されました。
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