
1950年7月 松竹 製作 公開 監督 木下恵介
伊豆の別荘で療養する夫 九鬼道雄(宇野重吉)の元へ 週末毎に通う妻 典子(田中絹代)と、往診の為 熱海の病院から通う 医師 江間猛(三船敏郎)の淡い恋愛を描いた映画です。
冒頭 東海道本線熱海駅前では、各旅館の旗を持った 客引き番頭達が 下車客を待ち構えています。

駅前からの伊東方面への 路線バスに遅れて飛び乗った江間は、車内でひと際大きい指輪をつけた 上品な婦人が気になります。
同じ網代の停留所で降りた二人が 80系初期型の電車が通過して行く 進駐軍向けの標識がある 伊東線の踏切で再び会うと、

江間が 新任の訪問医師であることが分かり 典子が案内します。
その後 典子が采配する 銀座の宝飾店から 急用の連絡があり、帰る江間と 網代駅ホームで再び会います。地下の通路から階段を上がると、江間がホームにいます。

この電車は熱海までの 区間列車の様で、二人は並んで座り 会話が弾みます。

熱海駅では10分程の乗り継ぎで 東京行に乗る典子は、ここで下車する 江間と別れます。
後日 江間が熱海駅のホームで 伊東行の列車を待っていると、到着した列車に乗っていた 典子が気付き 網代駅まで 二等車に同乗することになりました。

続いて 海沿いを走る区間で、鉄橋を渡る 80系電車の走行シーンが入ります。

それから季節が進み トンネルを出る 32系電車らしきの姿が映った後、

東京へ戻る典子と共に 往診帰りの江間が並んで 三等車に座っています。

来宮駅で途中下車した二人は(梅園)で お互いの思いを確認しますが、典子は夫の元に 婚約指輪をし忘れて来たことが 気になるのでした。
典子が不在の日に 往診に行った江間は 熱海行電車の中で、銀座の典子の店に行くことを思いつき 車掌に切符を見せて 東京までの乗り越しを願い出ます。

続いて EF53形電機らしきに牽かれた 列車の走行シーンに続きます。

典子に会うと「往診を辞めようと思う 今度来たら熱海の水口園へ来ませんか」と誘います。
次の土曜日 網代駅で待ち構えた江間は、典子に「先日の発言は取り消す」と海辺で話します。しかし これを見た近所の女から 九鬼の耳に入り、九鬼は自殺未遂を起こします。
冷静になった九鬼は典子に、「今晩にでも江間の所へ行って 謝って来てくれ」と頼みます。
着物姿で 熱海の病院受付へ行くと 手紙を渡され、「水口園で待ってます」と記してあります。しかし 駅へ戻った典子は、19:22伊東行の 改札案内放送を聞くと

網代への切符を購入します。

されど 改札口で思い直した典子は タクシーで水口園へ行きますが、近寄った江間が 婚約指輪に気付いた事から 冷静になり 典子を網代の家に タクシーで送り届ける 江間なのでした。
後日 高原での転地療養を 提案した江間に同意した 九鬼夫妻は、網代から 80系初期型の 東京行直通列車に乗って 熱海駅へ到着します。

ホームでは江間が、見送りに来ています。

九鬼夫妻と江間は 別れの挨拶を交わし、

列車は4番線から 爽やかに去り行くのでした。

PS.
伊東線が舞台の本作で、公開4か月前にデビューした 80系電車は当時の最新型です。当時は旧型の32系・40系・42系等も走っていた様です。
当時の二等車(現:グリーン車)は、普通列車なのでか 白い枕カバーが未だありませんね。
10枚目の画像の列車は、作中では熱海 14:29発の東京行です。この列車は米原 5:20始発の 332レ東京行の様で、熱海1分停車で 終着は 16:50です。
作中には無いシーンですが 12枚目の画像の後画像に相当する 松竹のスチール写真が、占領下当時の 熱海駅を鮮やかに表しています。

19:22発の列車に乗らず 水口園へタクシーで行った典子ですが、最寄り駅 来宮22:15発 伊東行終列車に乗せず タクシーで送ったのは江間の優しさでしょうか。
14枚目の画像で 屋根の無いホーム前方で 待ち受ける江間ですが、16枚目の画像では 駅弁の立売もいるホーム中央部です?
九鬼夫妻は 二等車に乗ったであろうから 編成の中央部なので、16枚目の画像の位置が 本来の姿と思われます。
伊豆の別荘で療養する夫 九鬼道雄(宇野重吉)の元へ 週末毎に通う妻 典子(田中絹代)と、往診の為 熱海の病院から通う 医師 江間猛(三船敏郎)の淡い恋愛を描いた映画です。
冒頭 東海道本線熱海駅前では、各旅館の旗を持った 客引き番頭達が 下車客を待ち構えています。

駅前からの伊東方面への 路線バスに遅れて飛び乗った江間は、車内でひと際大きい指輪をつけた 上品な婦人が気になります。
同じ網代の停留所で降りた二人が 80系初期型の電車が通過して行く 進駐軍向けの標識がある 伊東線の踏切で再び会うと、

江間が 新任の訪問医師であることが分かり 典子が案内します。
その後 典子が采配する 銀座の宝飾店から 急用の連絡があり、帰る江間と 網代駅ホームで再び会います。地下の通路から階段を上がると、江間がホームにいます。

この電車は熱海までの 区間列車の様で、二人は並んで座り 会話が弾みます。

熱海駅では10分程の乗り継ぎで 東京行に乗る典子は、ここで下車する 江間と別れます。
後日 江間が熱海駅のホームで 伊東行の列車を待っていると、到着した列車に乗っていた 典子が気付き 網代駅まで 二等車に同乗することになりました。

続いて 海沿いを走る区間で、鉄橋を渡る 80系電車の走行シーンが入ります。

それから季節が進み トンネルを出る 32系電車らしきの姿が映った後、

東京へ戻る典子と共に 往診帰りの江間が並んで 三等車に座っています。

来宮駅で途中下車した二人は(梅園)で お互いの思いを確認しますが、典子は夫の元に 婚約指輪をし忘れて来たことが 気になるのでした。
典子が不在の日に 往診に行った江間は 熱海行電車の中で、銀座の典子の店に行くことを思いつき 車掌に切符を見せて 東京までの乗り越しを願い出ます。

続いて EF53形電機らしきに牽かれた 列車の走行シーンに続きます。

典子に会うと「往診を辞めようと思う 今度来たら熱海の水口園へ来ませんか」と誘います。
次の土曜日 網代駅で待ち構えた江間は、典子に「先日の発言は取り消す」と海辺で話します。しかし これを見た近所の女から 九鬼の耳に入り、九鬼は自殺未遂を起こします。
冷静になった九鬼は典子に、「今晩にでも江間の所へ行って 謝って来てくれ」と頼みます。
着物姿で 熱海の病院受付へ行くと 手紙を渡され、「水口園で待ってます」と記してあります。しかし 駅へ戻った典子は、19:22伊東行の 改札案内放送を聞くと

網代への切符を購入します。

されど 改札口で思い直した典子は タクシーで水口園へ行きますが、近寄った江間が 婚約指輪に気付いた事から 冷静になり 典子を網代の家に タクシーで送り届ける 江間なのでした。
後日 高原での転地療養を 提案した江間に同意した 九鬼夫妻は、網代から 80系初期型の 東京行直通列車に乗って 熱海駅へ到着します。

ホームでは江間が、見送りに来ています。

九鬼夫妻と江間は 別れの挨拶を交わし、

列車は4番線から 爽やかに去り行くのでした。

PS.
伊東線が舞台の本作で、公開4か月前にデビューした 80系電車は当時の最新型です。当時は旧型の32系・40系・42系等も走っていた様です。
当時の二等車(現:グリーン車)は、普通列車なのでか 白い枕カバーが未だありませんね。
10枚目の画像の列車は、作中では熱海 14:29発の東京行です。この列車は米原 5:20始発の 332レ東京行の様で、熱海1分停車で 終着は 16:50です。
作中には無いシーンですが 12枚目の画像の後画像に相当する 松竹のスチール写真が、占領下当時の 熱海駅を鮮やかに表しています。

19:22発の列車に乗らず 水口園へタクシーで行った典子ですが、最寄り駅 来宮22:15発 伊東行終列車に乗せず タクシーで送ったのは江間の優しさでしょうか。
14枚目の画像で 屋根の無いホーム前方で 待ち受ける江間ですが、16枚目の画像では 駅弁の立売もいるホーム中央部です?
九鬼夫妻は 二等車に乗ったであろうから 編成の中央部なので、16枚目の画像の位置が 本来の姿と思われます。


