
1961年8月 ニュー東映 製作 公開 監督 深作欣二
遊び人の天下一郎(千葉真一)が 探偵事務所を営む 父親譲りの勘を働かせ、幼児誘拐に始まる一連の事件解決に活躍する アクション青春映画です。
国産省 建設局長 木暮(加藤嘉)の家で働く女中 ルメ(新井茂子)は 故郷の弟が上京して 駅で待っているとの ニセ電話で、一郎の相棒 近藤茂(岡本四郎)の車で 京王帝都電鉄 井の頭線 高井戸駅に送ってもらいます。
現在の環八通りと立体交差する線路上を 当時の1000形らしきが走る姿が映り、

ルメが築堤の上に在る 高井戸駅改札口へ向かいますが 弟はいないので 階段を降りて戻って来ました。

その頃 ニセ電話を掛けた女は 幼稚園の送迎バスから降りた木暮靖幸(くさかべ雅人)を、ルメの代わりに待ち伏せ まんまと誘拐したのでした。
その後 自宅で身代金要求の電話を受けた 靖幸の母木暮ひさえ(檜有子)は夫に相談し、木暮は天下探偵事務所の 天下清助(花沢徳衛)に事件解決を依頼しました。
ところが事件は 警察や世間の知ることとなる中、靖幸は一人で帰って来たのです。天下清助は 犯人が怖くなって 返したと考えますが、一郎は 産業会館建設入札が 日の丸建設に決定との 新聞記事に目を付けます。
その頃 日の丸建設社長の 宇垣(神田隆)は木暮に、犯人から「500万円を払わなければ、木暮のこれまでの汚職を世間にぶちまける」と連絡してきたと話し、横浜駅での 宇垣が用意した金の 受け渡し顛末を説明します。

宇垣が要求通り 500万円の包みを持って 指定された横浜駅7番ホームで待つと

151系 特別急行つばめ号が到着し、

宇垣の背後には 東急東横線横浜駅へ到着する 5000系電車が映っています。

そしてつばめ号のドアが開きましたが、デッキに居た男は チラチラこちらを見るだけで降りませんでした。

しかし 宇垣の背後から近寄った サングラスの女 桜井とも子(八代万智子)が「お約束の物を頂きに来ました」と告げるや、ピストルを突き付け

金を奪って つばめ号のデッキへ乗り込んでしまいました。

その間も 女はずっとピストルを向けたままなので

宇垣は為す術なく固まって、ドアが閉まり 去り行くつばめ号を呆然と見送るだけでした。

話しを聞いた木暮は「その女には男がいる そいつは我々の関係を 知り尽くしている」と推理し、部下の白石(波島進)を 日の丸建設の鷹野台浄水場建設現場へ連れ出し 白石が500万で買った 日の丸建設の株券を奪い取ってしまいます。
当時は 現場で練ったコンクリートを 画像の様なナベトロで 貧弱な工事用軽便軌道上を運搬していた様ですね。

PS.
ルメが向かった 京王帝都電鉄 井の頭線高井戸駅は、ロケ当時 急角度の階段を登った先の 築堤上に開通以来の姿で在りました。
各社のロケ地として 何度も使われ 当ブログでも(31.宇宙人地球へ現る)(49.結婚の條件)(61.女妖)で登場し、(1957年東映作 純愛物語)でも 印象深い場面で使われています。
当初は手の込んだ 営利誘拐事件だったのが 何時しか 国産省建設局長木暮の 汚職をネタにした 日の丸建設社長を恐喝する事件となり、同額の500万円を犯人は 横浜駅7番ホームで受領後に 特急つばめ号で逃走する 鮮やかな手口で行っていますね。
最初 8番線には 上り列車が停車する姿が映り、6番線停車中の 普通列車らしきとの間の 7番線に上り特別急行つばめ号が到着します。
当時の時刻表で読むと、上りつばめ号は2本あり、第二つばめ号は 22:37到着と夜遅いので 15:07到着の104レ 第一つばめ号と思われます。
すると 8番線停車中の列車は 横浜に 15:05到着して第一つばめ号に先を譲り 15:10に発車する、佐世保発東京行の 40レ急行西海号の様です。
隣の下り列車は東京発 111レ門司行 普通列車と思われ、15:11に到着して 15:14に発車で 終着は翌日の 20:15!。おそらくは第一つばめ号が 5分遅れで 15:12に到着し、15:13に発車して行ったので 当時日本一の長距離普通列車だった 111レと同時停車シーンが映ったのでは?と推察します。尚 111レは本作公開の翌月末で廃止されてしまいました。
桜井とも子が 宇垣にピストルを突き付け 金を奪う場面で、停車中のつばめ号12号車の 窓側の乗客がロケに気付き、笑い顔で同席者と話している姿が映ってしまい 撮り直しの出来ない監督としては・・・
また横浜駅到着時に降りないで、デッキからチラチラとカメラの方を見ていた謎の男はスタッフなのでしょうか?
2004年1月末に 東急東横線横浜駅は 地下駅へ移転したので 現在では7・8番線から東横線電車は見えませんが、東横線の場所は 現在9・10番線で 横須賀線・湘南新宿ライン上下用の ホームとなっています。
桜井とも子の家に 監禁された境野みどり(中原ひとみ)の処分を依頼された 保釈の虎(潮健児)を 一郎は 渋谷駅から 工事中の道路へ追い駆けますが、画像の場所は 現在の渋谷区渋谷2-14・渋谷教会辺り バイパス工事中の国道246号線青山通りと思われ 右側の歩道部分を 先に作っています。(坂の下方に4年前に開館した 五島プラネタリウムの丸屋根が見えています)

金王坂の上から 東横線渋谷駅方向の画像で、現在では 想像できない程 大改造中の 渋谷駅東側ですね。
遊び人の天下一郎(千葉真一)が 探偵事務所を営む 父親譲りの勘を働かせ、幼児誘拐に始まる一連の事件解決に活躍する アクション青春映画です。
国産省 建設局長 木暮(加藤嘉)の家で働く女中 ルメ(新井茂子)は 故郷の弟が上京して 駅で待っているとの ニセ電話で、一郎の相棒 近藤茂(岡本四郎)の車で 京王帝都電鉄 井の頭線 高井戸駅に送ってもらいます。
現在の環八通りと立体交差する線路上を 当時の1000形らしきが走る姿が映り、

ルメが築堤の上に在る 高井戸駅改札口へ向かいますが 弟はいないので 階段を降りて戻って来ました。

その頃 ニセ電話を掛けた女は 幼稚園の送迎バスから降りた木暮靖幸(くさかべ雅人)を、ルメの代わりに待ち伏せ まんまと誘拐したのでした。
その後 自宅で身代金要求の電話を受けた 靖幸の母木暮ひさえ(檜有子)は夫に相談し、木暮は天下探偵事務所の 天下清助(花沢徳衛)に事件解決を依頼しました。
ところが事件は 警察や世間の知ることとなる中、靖幸は一人で帰って来たのです。天下清助は 犯人が怖くなって 返したと考えますが、一郎は 産業会館建設入札が 日の丸建設に決定との 新聞記事に目を付けます。
その頃 日の丸建設社長の 宇垣(神田隆)は木暮に、犯人から「500万円を払わなければ、木暮のこれまでの汚職を世間にぶちまける」と連絡してきたと話し、横浜駅での 宇垣が用意した金の 受け渡し顛末を説明します。

宇垣が要求通り 500万円の包みを持って 指定された横浜駅7番ホームで待つと

151系 特別急行つばめ号が到着し、

宇垣の背後には 東急東横線横浜駅へ到着する 5000系電車が映っています。

そしてつばめ号のドアが開きましたが、デッキに居た男は チラチラこちらを見るだけで降りませんでした。

しかし 宇垣の背後から近寄った サングラスの女 桜井とも子(八代万智子)が「お約束の物を頂きに来ました」と告げるや、ピストルを突き付け

金を奪って つばめ号のデッキへ乗り込んでしまいました。

その間も 女はずっとピストルを向けたままなので

宇垣は為す術なく固まって、ドアが閉まり 去り行くつばめ号を呆然と見送るだけでした。

話しを聞いた木暮は「その女には男がいる そいつは我々の関係を 知り尽くしている」と推理し、部下の白石(波島進)を 日の丸建設の鷹野台浄水場建設現場へ連れ出し 白石が500万で買った 日の丸建設の株券を奪い取ってしまいます。
当時は 現場で練ったコンクリートを 画像の様なナベトロで 貧弱な工事用軽便軌道上を運搬していた様ですね。

PS.
ルメが向かった 京王帝都電鉄 井の頭線高井戸駅は、ロケ当時 急角度の階段を登った先の 築堤上に開通以来の姿で在りました。
各社のロケ地として 何度も使われ 当ブログでも(31.宇宙人地球へ現る)(49.結婚の條件)(61.女妖)で登場し、(1957年東映作 純愛物語)でも 印象深い場面で使われています。
当初は手の込んだ 営利誘拐事件だったのが 何時しか 国産省建設局長木暮の 汚職をネタにした 日の丸建設社長を恐喝する事件となり、同額の500万円を犯人は 横浜駅7番ホームで受領後に 特急つばめ号で逃走する 鮮やかな手口で行っていますね。
最初 8番線には 上り列車が停車する姿が映り、6番線停車中の 普通列車らしきとの間の 7番線に上り特別急行つばめ号が到着します。
当時の時刻表で読むと、上りつばめ号は2本あり、第二つばめ号は 22:37到着と夜遅いので 15:07到着の104レ 第一つばめ号と思われます。
すると 8番線停車中の列車は 横浜に 15:05到着して第一つばめ号に先を譲り 15:10に発車する、佐世保発東京行の 40レ急行西海号の様です。
隣の下り列車は東京発 111レ門司行 普通列車と思われ、15:11に到着して 15:14に発車で 終着は翌日の 20:15!。おそらくは第一つばめ号が 5分遅れで 15:12に到着し、15:13に発車して行ったので 当時日本一の長距離普通列車だった 111レと同時停車シーンが映ったのでは?と推察します。尚 111レは本作公開の翌月末で廃止されてしまいました。
桜井とも子が 宇垣にピストルを突き付け 金を奪う場面で、停車中のつばめ号12号車の 窓側の乗客がロケに気付き、笑い顔で同席者と話している姿が映ってしまい 撮り直しの出来ない監督としては・・・
また横浜駅到着時に降りないで、デッキからチラチラとカメラの方を見ていた謎の男はスタッフなのでしょうか?
2004年1月末に 東急東横線横浜駅は 地下駅へ移転したので 現在では7・8番線から東横線電車は見えませんが、東横線の場所は 現在9・10番線で 横須賀線・湘南新宿ライン上下用の ホームとなっています。
桜井とも子の家に 監禁された境野みどり(中原ひとみ)の処分を依頼された 保釈の虎(潮健児)を 一郎は 渋谷駅から 工事中の道路へ追い駆けますが、画像の場所は 現在の渋谷区渋谷2-14・渋谷教会辺り バイパス工事中の国道246号線青山通りと思われ 右側の歩道部分を 先に作っています。(坂の下方に4年前に開館した 五島プラネタリウムの丸屋根が見えています)

金王坂の上から 東横線渋谷駅方向の画像で、現在では 想像できない程 大改造中の 渋谷駅東側ですね。


