
1959年4月 新東宝 製作 公開 監督 石井輝男
山形蔵王で山岳ガイドをしている 粕谷五郎(宇津井健)が 宝石強盗団に逃走案内を強要され、雪山で困難な事態に立ち向かう姿を描いた 山岳アクション映画です。
軽装で 屛風岩を越えて宮城側へ下山するガイドを希望する 4人組を断った粕谷でしたが、山小屋へ桂千春(星輝美)と帰る時に 4人は無理やり後を付いて来てしまいます。
山小屋迄の約束で 案内して泊めましたが、翌朝一団の女だけが 姿を消していました。 そこで本性を現した男達は 千春を人質にして、11時までに女を連れ戻す様に 粕谷に強要します。
元オリンピック選手の粕谷が追いかけると 転倒して気絶している女を見付け、避難小屋へ運んで介抱すると 双見昭子(三原葉子)と名乗って経緯を話します。
昭子が働くクラブの上客で ヤマト製鉄社長の息子という触れ込みの 菅野欣也(菅原文太)が、得意先の大平剛(大友純)と 峰山浩三(宗片祐二)を 北海道工場へ招待する視察旅行の 接待役に同行を頼まれたのです。
暗フィルターが掛けられた中 準戦時型のD52形蒸機らしきが牽く 客レが進行し、駅が近いのか 機関士がタブレットキャリアーを外側に持っています。

続いて新東宝お馴染みのセットでの 二等客車内では、仮眠していた昭子から 新聞を菅野が取り上げ「一寸借りますよ 急だったので寝台が取れなくって」と言うと 3人でヒソヒソ話し込んでいます。

そのうち新聞を丸めて 捨ててしまいました。「それで読まれたくない記事が出ているのでは?と思い、ある駅で新聞を買い直して読むと、三人組の宝石強盗の 記事があってピンときたの」
すると三人は移動して来て 昭子を取り囲み、「感付かれたんじゃあ仕方ない 逃げ延びるまで 大人しく付いて来るんだ」と年長者に言われて宝石強盗団と確信します。

翌朝 大きな駅に C51形蒸機牽引列車が停車と同時に

昭子は降りて改札口へ急ぐと、


そこには三人が並んで 待ち構えていました。

そして三人に囲まれて 改札を抜けた昭子は、

逃げ様にも 拳銃に狙われていて言いなりでした。
そして警察の眼をくらます為、スキー客の扮装に着かえて 山へ来たそうです。

PS.
戦時中に集中製造された D52形蒸機は、デフやランボード・炭水車の上部の木製化を始め 重要部分を含めて各部を 簡略化して製造されました。
その為ボイラーの破損を始め 故障が頻発したので 戦後に順次改装されましたが、何故か最後まで重要部分以外は 簡単な改装だけで使われたカマが 僅かにありました。
東京から近くて架線の無い線で 大型蒸機が客車列車を牽いている様子を撮影をするには 御殿場線が適当で、当ブログの(カテゴリ:御殿場線)でも4本紹介しています。
そして御殿場線担当の国府津区には、最後まで準改装車の D52 460号機がいました。1枚目の画像はこの時代には珍しい 準改装のD52なので、或はこの460号機かもしれません。
4枚目の画像は 当ブログでも珍しく C51形蒸機で、(306.女中ッ子)以来二度目ですね。当時 奥羽本線の新庄区所属で、山形駅 1番線へ上り列車を牽いて到着します。
続いて作中に合わせて 奥羽本線下り列車用の 2番線への到着場面が 短く映り、ホーム上部には(FOR AKITA AOMORI)と案内板があります。

続いて6枚目の画像では 一転1番線の列車から昭子が 後ろを気にしながら降りて来て、前方の改札口方向を見ると 3人が待っています。ホームの案内板は(米沢 福島 上野 方面)ですね。
ホームの時計は早朝 6:18で、「やまがた~ 乗り換えの仙山線は6:25」と放送が聞こえます。しかし当時の時刻表では 奥羽本線上下線と 仙山線に該当する列車は存在しません。
このロケの様子を 例によって想像してみると、先ず作中の筋に合う2番線に 上野発の青森行 411レ普通列車が 6:06に到着する場面を撮ります。
続いて1番線に 6:31山形始発の仙山線313レ仙台行が 6:17頃入線するのに合わせて、到着した回送列車から 昭子が降りて 改札口へ向かう場面を 撮影したと思われます。
冬の早朝で青森行 411レは 6:15に出発して行きましたし、奥羽本線の上り列車は 7:25着の 436レまで無いので 改札口は混んでいません。
(327.樹氷のよろめき)は ニセコロケなので 樹氷は無く、むしろこちらの作品こそ(樹氷原の死闘)と変えたいくらいですね。
石井監督は真冬の山形蔵王で本格的なアクションシーンや岩登り場面等を撮って、山映画に強い面を買われて 後に東宝で(293. 黒い画集 ある遭難)の脚本を担当したり 東映で冬山アクションシーンのある(48.網走番外地)を撮りました。
山形蔵王で山岳ガイドをしている 粕谷五郎(宇津井健)が 宝石強盗団に逃走案内を強要され、雪山で困難な事態に立ち向かう姿を描いた 山岳アクション映画です。
軽装で 屛風岩を越えて宮城側へ下山するガイドを希望する 4人組を断った粕谷でしたが、山小屋へ桂千春(星輝美)と帰る時に 4人は無理やり後を付いて来てしまいます。
山小屋迄の約束で 案内して泊めましたが、翌朝一団の女だけが 姿を消していました。 そこで本性を現した男達は 千春を人質にして、11時までに女を連れ戻す様に 粕谷に強要します。
元オリンピック選手の粕谷が追いかけると 転倒して気絶している女を見付け、避難小屋へ運んで介抱すると 双見昭子(三原葉子)と名乗って経緯を話します。
昭子が働くクラブの上客で ヤマト製鉄社長の息子という触れ込みの 菅野欣也(菅原文太)が、得意先の大平剛(大友純)と 峰山浩三(宗片祐二)を 北海道工場へ招待する視察旅行の 接待役に同行を頼まれたのです。
暗フィルターが掛けられた中 準戦時型のD52形蒸機らしきが牽く 客レが進行し、駅が近いのか 機関士がタブレットキャリアーを外側に持っています。

続いて新東宝お馴染みのセットでの 二等客車内では、仮眠していた昭子から 新聞を菅野が取り上げ「一寸借りますよ 急だったので寝台が取れなくって」と言うと 3人でヒソヒソ話し込んでいます。

そのうち新聞を丸めて 捨ててしまいました。「それで読まれたくない記事が出ているのでは?と思い、ある駅で新聞を買い直して読むと、三人組の宝石強盗の 記事があってピンときたの」
すると三人は移動して来て 昭子を取り囲み、「感付かれたんじゃあ仕方ない 逃げ延びるまで 大人しく付いて来るんだ」と年長者に言われて宝石強盗団と確信します。

翌朝 大きな駅に C51形蒸機牽引列車が停車と同時に

昭子は降りて改札口へ急ぐと、


そこには三人が並んで 待ち構えていました。

そして三人に囲まれて 改札を抜けた昭子は、

逃げ様にも 拳銃に狙われていて言いなりでした。
そして警察の眼をくらます為、スキー客の扮装に着かえて 山へ来たそうです。

PS.
戦時中に集中製造された D52形蒸機は、デフやランボード・炭水車の上部の木製化を始め 重要部分を含めて各部を 簡略化して製造されました。
その為ボイラーの破損を始め 故障が頻発したので 戦後に順次改装されましたが、何故か最後まで重要部分以外は 簡単な改装だけで使われたカマが 僅かにありました。
東京から近くて架線の無い線で 大型蒸機が客車列車を牽いている様子を撮影をするには 御殿場線が適当で、当ブログの(カテゴリ:御殿場線)でも4本紹介しています。
そして御殿場線担当の国府津区には、最後まで準改装車の D52 460号機がいました。1枚目の画像はこの時代には珍しい 準改装のD52なので、或はこの460号機かもしれません。
4枚目の画像は 当ブログでも珍しく C51形蒸機で、(306.女中ッ子)以来二度目ですね。当時 奥羽本線の新庄区所属で、山形駅 1番線へ上り列車を牽いて到着します。
続いて作中に合わせて 奥羽本線下り列車用の 2番線への到着場面が 短く映り、ホーム上部には(FOR AKITA AOMORI)と案内板があります。

続いて6枚目の画像では 一転1番線の列車から昭子が 後ろを気にしながら降りて来て、前方の改札口方向を見ると 3人が待っています。ホームの案内板は(米沢 福島 上野 方面)ですね。
ホームの時計は早朝 6:18で、「やまがた~ 乗り換えの仙山線は6:25」と放送が聞こえます。しかし当時の時刻表では 奥羽本線上下線と 仙山線に該当する列車は存在しません。
このロケの様子を 例によって想像してみると、先ず作中の筋に合う2番線に 上野発の青森行 411レ普通列車が 6:06に到着する場面を撮ります。
続いて1番線に 6:31山形始発の仙山線313レ仙台行が 6:17頃入線するのに合わせて、到着した回送列車から 昭子が降りて 改札口へ向かう場面を 撮影したと思われます。
冬の早朝で青森行 411レは 6:15に出発して行きましたし、奥羽本線の上り列車は 7:25着の 436レまで無いので 改札口は混んでいません。
(327.樹氷のよろめき)は ニセコロケなので 樹氷は無く、むしろこちらの作品こそ(樹氷原の死闘)と変えたいくらいですね。
石井監督は真冬の山形蔵王で本格的なアクションシーンや岩登り場面等を撮って、山映画に強い面を買われて 後に東宝で(293. 黒い画集 ある遭難)の脚本を担当したり 東映で冬山アクションシーンのある(48.網走番外地)を撮りました。


