
1955年6月 東映 製作 公開 監督 小林恒夫
終電車内で起こった強盗殺人事件の捜査過程を描いた、「警視庁物語」シリーズの出発点とも言える 刑事ものサスペンス映画です。
身元捜査で現れた恋人が 使い込んだ会社の金の穴埋の為 被害女性が作った金を、横取りする計画で起こった事件と踏んで 捜査する刑事たちの活躍を ドキュメンタリータッチで描いています。
冒頭のタイトルクレジットのバックで、雨の中 終電間近の薄暗い有楽町駅へ 急ぐ人々が映るシーンから事件を予感させています。
途中省略で 東京駅発29Aレ三鷹行終電車は、雨が降りつける中 そこそこの乗車率で坦々と走り吉祥寺駅へ到着します。


ここで大半の乗客は降車し、最前部の車内は二人だけのガラガラとなりました。


次の終点三鷹へ向けて発車すると、

一人の男が 最前部の車輛へと移動して来ました。

端に座る大工は寝込んでいます。男が中ほどに座る女性の所へ来ると、終電車は三鷹駅構内へ入り ゆっくりと停車します。

ドアが開くと男は、改札口とは反対方向へ 歩いて行きました。

車内点検に来た車掌が 殺されている女性を発見し


警察へ通報すると、直ちに殺人事件担当の 捜査一課の面々が出動して三鷹駅へと向かいます。
真夜中の三鷹駅前に 一行が到着すると、所轄の三鷹警察署員や 国鉄駅員に案内されて 事件車輛が移動されている三鷹電車区へと向かいます。

現場検証では ハンドバックが奪われた様で、有楽町から三鷹行 №3003の切符と 恋人らしき写真の入ったロケットだけが 身元に繋がりそうな所持品でした。
写真の公開から被害者の恋人 丸山守夫(朝比奈浩)が判明し、自分が使い込みした金の穴埋と 結婚資金にしようと 婚約者の湯浅とし子(大谷怜子)が不動産を売って 作ろうとした金だと分かりました。
PS.
有楽町駅の出札口付近が映る頃 時計は 0:50 改札口を入って発車ベルが流れる時 時計は0:52で人々は急いで階段を上がって行きます。

あたかも有楽町発 三鷹行電車の様に 構内放送や走行映像が映る 29A電車ですが、当時の時刻表では 有楽町 0:54 ―(京浜線上り終電)― 0:56 東京 0:58 ―(中央本線下り終電)― 1:41 三鷹と 東京駅で乗換えたのが実態です。
三鷹行終電車から吉祥寺で 殆どの乗客が下車するとは、当時は未だ三鷹駅の乗降客が 今ほど多くはなかったのでしょうか。(元々住人が少なかったのか 信号場として開設され、1930年に駅として開業しました)
作中のロケットとは ロケットペンダントのことで、当時はここに 恋人の写真を入れて 所持することが 流行りだった様です。その他 犯人を5尺5・6寸とか、円タクで帰ったとか 若い人には意味不明な言葉が出てきます。
池袋の周旋屋 早川時次郎(東野英治郎)は有楽町駅で 22時頃三鷹までの切符二枚(№3003と3004)を買い、一枚を湯浅とし子に渡して もう一枚で 終電近くに新宿駅東口から出たことが 新宿駅で依頼した 回収切符の調査で判明しました。

新宿駅構内でも ロケが行われていて、界隈の映画館広告は 小生も見覚えがあります。

構内の喫茶店で腹ごしらえした 長谷川部長刑事(堀雄二)は、女給(中原ひとみ)から 事件当夜 店内で何かの取引で とし子らしき女が 50万円程の札束を受け取っていた との情報を聞きます。
当時は五千円札(1957年10月発行)も一万円札(1958年12月発行)も無く、千円札が最高額紙幣なので凄い札束だった様です。
本作では 三鷹や

池袋での街頭ロケシーンが多数あり、再開発中の池袋東口では 西武百貨店の隣に東京丸物百貨店が建設中ですが、西口に建つ東横百貨店から 一歩裏道に入ると泥道ばかりです。

前年に開業したばかりの 帝都高速度交通営団 丸ノ内線(池袋~御茶ノ水)池袋駅入口が有り、三越池袋店も建設中です。
終電車内で起こった強盗殺人事件の捜査過程を描いた、「警視庁物語」シリーズの出発点とも言える 刑事ものサスペンス映画です。
身元捜査で現れた恋人が 使い込んだ会社の金の穴埋の為 被害女性が作った金を、横取りする計画で起こった事件と踏んで 捜査する刑事たちの活躍を ドキュメンタリータッチで描いています。
冒頭のタイトルクレジットのバックで、雨の中 終電間近の薄暗い有楽町駅へ 急ぐ人々が映るシーンから事件を予感させています。
途中省略で 東京駅発29Aレ三鷹行終電車は、雨が降りつける中 そこそこの乗車率で坦々と走り吉祥寺駅へ到着します。


ここで大半の乗客は降車し、最前部の車内は二人だけのガラガラとなりました。


次の終点三鷹へ向けて発車すると、

一人の男が 最前部の車輛へと移動して来ました。

端に座る大工は寝込んでいます。男が中ほどに座る女性の所へ来ると、終電車は三鷹駅構内へ入り ゆっくりと停車します。

ドアが開くと男は、改札口とは反対方向へ 歩いて行きました。

車内点検に来た車掌が 殺されている女性を発見し


警察へ通報すると、直ちに殺人事件担当の 捜査一課の面々が出動して三鷹駅へと向かいます。
真夜中の三鷹駅前に 一行が到着すると、所轄の三鷹警察署員や 国鉄駅員に案内されて 事件車輛が移動されている三鷹電車区へと向かいます。

現場検証では ハンドバックが奪われた様で、有楽町から三鷹行 №3003の切符と 恋人らしき写真の入ったロケットだけが 身元に繋がりそうな所持品でした。
写真の公開から被害者の恋人 丸山守夫(朝比奈浩)が判明し、自分が使い込みした金の穴埋と 結婚資金にしようと 婚約者の湯浅とし子(大谷怜子)が不動産を売って 作ろうとした金だと分かりました。
PS.
有楽町駅の出札口付近が映る頃 時計は 0:50 改札口を入って発車ベルが流れる時 時計は0:52で人々は急いで階段を上がって行きます。

あたかも有楽町発 三鷹行電車の様に 構内放送や走行映像が映る 29A電車ですが、当時の時刻表では 有楽町 0:54 ―(京浜線上り終電)― 0:56 東京 0:58 ―(中央本線下り終電)― 1:41 三鷹と 東京駅で乗換えたのが実態です。
三鷹行終電車から吉祥寺で 殆どの乗客が下車するとは、当時は未だ三鷹駅の乗降客が 今ほど多くはなかったのでしょうか。(元々住人が少なかったのか 信号場として開設され、1930年に駅として開業しました)
作中のロケットとは ロケットペンダントのことで、当時はここに 恋人の写真を入れて 所持することが 流行りだった様です。その他 犯人を5尺5・6寸とか、円タクで帰ったとか 若い人には意味不明な言葉が出てきます。
池袋の周旋屋 早川時次郎(東野英治郎)は有楽町駅で 22時頃三鷹までの切符二枚(№3003と3004)を買い、一枚を湯浅とし子に渡して もう一枚で 終電近くに新宿駅東口から出たことが 新宿駅で依頼した 回収切符の調査で判明しました。

新宿駅構内でも ロケが行われていて、界隈の映画館広告は 小生も見覚えがあります。

構内の喫茶店で腹ごしらえした 長谷川部長刑事(堀雄二)は、女給(中原ひとみ)から 事件当夜 店内で何かの取引で とし子らしき女が 50万円程の札束を受け取っていた との情報を聞きます。
当時は五千円札(1957年10月発行)も一万円札(1958年12月発行)も無く、千円札が最高額紙幣なので凄い札束だった様です。
本作では 三鷹や

池袋での街頭ロケシーンが多数あり、再開発中の池袋東口では 西武百貨店の隣に東京丸物百貨店が建設中ですが、西口に建つ東横百貨店から 一歩裏道に入ると泥道ばかりです。

前年に開業したばかりの 帝都高速度交通営団 丸ノ内線(池袋~御茶ノ水)池袋駅入口が有り、三越池袋店も建設中です。


