
1956年 3月 東宝 製作 公開 監督 瑞穂春海
丸の内の明和商事で働く 高原桐子(司葉子)が 経済的に困窮する家庭で暮らしながら、明るく着実に 問題を乗り越えて行く姿を描いた 青春映画です。
冒頭 3扉と4扉が混在の 通勤形国電が 行き交う走行シーンに続いて、

車内セットで 桐子は隣の男性から「腕時計に注意して」と言われます。

やがて 京浜線大宮行電車は 東京駅へ到着し、

二人は降りて 桐子はスリに逢わずに済んだ御礼を伝え 改札口を出た所で別れました。

構内通路から 二人の様子を見ていた 桐子の同僚 山上周子(北川町子)は、急いで改札口を出て

「いまの人は誰じゃ」と 問い詰めますが 桐子は名前も聞いていませんでした。
同じ同僚の 毛利鈴子(森啓子)が 流産して入院したので 桐子は相手の雪村達夫(伊豆肇)の元へ 費用請求に行き 拒否されますが、この男の弟が 先日車内で助けられた 雪村志郎(小泉博)と分かり 二万円を彼の尽力で 鈴子に届けることが出来ました。
また桐子には 兄 高原信夫(土屋嘉男)がいますが、ダンサーの久美子(杉葉子)と 駆け落ちして 大阪へ行ったままです。その久美子が 桐子の前に現れ 生活が苦しいのでと頼まれ、三万円を 自分の貯金から 渡してあげます。
ところが 大阪の島木という人から葉書で、「信男が病気になっているので 迎えに来てほしい」と連絡があります。父 高原耕三(笠智衆)は 自分の会社が 倒産の危機に瀕している状況なので、桐子が単身大阪へ向かいます。
葉書の住所を頼りに 大阪城が見える 場末の街角で 通りすがりの人に 尋ねていると、背後を 2扉流線形私鉄電車らしきが 走り抜けて行きました。

結局 病身の兄 信男は久美子に捨てられ、半月前から親切な 島木竜吉(山本廉)の家で 寝込んでいたのでした。
その後 桐子は 父親の会社の為に 雪村の父 鉄太郎から借金をして、毎月給料日に 四千円を持参して 返してゆく約束をします。
それでも 結局父の会社は潰れ、家を売却して 蒲田の借家に 引っ越す事になりました。
日曜日に父親と桐子は 下見に行く事になり、京浜線 蒲田駅から降りてきました。

そして 蒲田電車庫裏の 小道を歩いて、引っ越し先の家に向かいます。

それから 何回か返済の為 桐子が雪村家を訪問した折、母親の栄子(吉川満子)から「父親や兄の状況から 志郎との結婚は無理ね」と言われ 桐子は家から飛び出してしまいます。
志郎が追いかけて来ますが、桐子は「さようなら!」と言って 東横線田園調布駅へ走ります。酔っ払いが寝ている車内で、悲しみに暮れる桐子でした。

ある日 日頃から何かと親切で 頼りになる同僚の 新井弥太(小林桂樹)から 帰宅時に「話がある」と呼ばれ、二人で有楽町駅方向へと歩くと 志郎が現れますが 桐子は無視します。
でも新井は「もういいんだ」と 話を辞め、有楽町駅改札口で あっさり桐子を見送るのでした。

何か新井からの 言葉を期待していた 桐子は落胆し、ホームまで上がりましたが


引き返し 映画館へ向かったのでした・・・
PS.
1枚目の画像の先頭はN.Nlc33100様の御意見で クハ16だそうです。 3枚目の画像は 63系の大宮行で、山手線と分離運転されるのは 本作公開の8か月後です。
6枚目の画像も 流線形らしき顔の 2扉電車で 京阪電車の雰囲気ですが、ミヤ爺さんからのコメントで 京阪電鉄 初代特急の 1000型だそうです。
9枚目の画像は 蒲田電車庫ですが 当時の裏側は 簡単な柵しかない様で、入換用の 小型蒸機の汽笛音が 聞こえています。当ブログでは(165.本日休診)(201.早春)以来3度目の登場です。
11・12枚目の画像は 有楽町駅ホームで 山手線との 分離運転前の状況ですが、既に2面4線の設備があって 朝夕に東北本線・常磐線からの 通勤列車が乗り入れていました。
撮影が 1956年早々に 行われた様で 高原家の中は元より、豊かな 雪村家応接間シーンでも 全員がセリフを発する度に 白息が映っています。(当時は今より寒かった!)
本作では 東京駅から丸ビルへの地下通路や 有楽町駅、毛利鈴子の家から 千住のお化け煙突が見えたりと 1956年当時の様子が 鮮明に映っています。
丸の内の明和商事で働く 高原桐子(司葉子)が 経済的に困窮する家庭で暮らしながら、明るく着実に 問題を乗り越えて行く姿を描いた 青春映画です。
冒頭 3扉と4扉が混在の 通勤形国電が 行き交う走行シーンに続いて、

車内セットで 桐子は隣の男性から「腕時計に注意して」と言われます。

やがて 京浜線大宮行電車は 東京駅へ到着し、

二人は降りて 桐子はスリに逢わずに済んだ御礼を伝え 改札口を出た所で別れました。

構内通路から 二人の様子を見ていた 桐子の同僚 山上周子(北川町子)は、急いで改札口を出て

「いまの人は誰じゃ」と 問い詰めますが 桐子は名前も聞いていませんでした。
同じ同僚の 毛利鈴子(森啓子)が 流産して入院したので 桐子は相手の雪村達夫(伊豆肇)の元へ 費用請求に行き 拒否されますが、この男の弟が 先日車内で助けられた 雪村志郎(小泉博)と分かり 二万円を彼の尽力で 鈴子に届けることが出来ました。
また桐子には 兄 高原信夫(土屋嘉男)がいますが、ダンサーの久美子(杉葉子)と 駆け落ちして 大阪へ行ったままです。その久美子が 桐子の前に現れ 生活が苦しいのでと頼まれ、三万円を 自分の貯金から 渡してあげます。
ところが 大阪の島木という人から葉書で、「信男が病気になっているので 迎えに来てほしい」と連絡があります。父 高原耕三(笠智衆)は 自分の会社が 倒産の危機に瀕している状況なので、桐子が単身大阪へ向かいます。
葉書の住所を頼りに 大阪城が見える 場末の街角で 通りすがりの人に 尋ねていると、背後を 2扉流線形私鉄電車らしきが 走り抜けて行きました。

結局 病身の兄 信男は久美子に捨てられ、半月前から親切な 島木竜吉(山本廉)の家で 寝込んでいたのでした。
その後 桐子は 父親の会社の為に 雪村の父 鉄太郎から借金をして、毎月給料日に 四千円を持参して 返してゆく約束をします。
それでも 結局父の会社は潰れ、家を売却して 蒲田の借家に 引っ越す事になりました。
日曜日に父親と桐子は 下見に行く事になり、京浜線 蒲田駅から降りてきました。

そして 蒲田電車庫裏の 小道を歩いて、引っ越し先の家に向かいます。

それから 何回か返済の為 桐子が雪村家を訪問した折、母親の栄子(吉川満子)から「父親や兄の状況から 志郎との結婚は無理ね」と言われ 桐子は家から飛び出してしまいます。
志郎が追いかけて来ますが、桐子は「さようなら!」と言って 東横線田園調布駅へ走ります。酔っ払いが寝ている車内で、悲しみに暮れる桐子でした。

ある日 日頃から何かと親切で 頼りになる同僚の 新井弥太(小林桂樹)から 帰宅時に「話がある」と呼ばれ、二人で有楽町駅方向へと歩くと 志郎が現れますが 桐子は無視します。
でも新井は「もういいんだ」と 話を辞め、有楽町駅改札口で あっさり桐子を見送るのでした。

何か新井からの 言葉を期待していた 桐子は落胆し、ホームまで上がりましたが


引き返し 映画館へ向かったのでした・・・
PS.
1枚目の画像の先頭はN.Nlc33100様の御意見で クハ16だそうです。 3枚目の画像は 63系の大宮行で、山手線と分離運転されるのは 本作公開の8か月後です。
6枚目の画像も 流線形らしき顔の 2扉電車で 京阪電車の雰囲気ですが、ミヤ爺さんからのコメントで 京阪電鉄 初代特急の 1000型だそうです。
9枚目の画像は 蒲田電車庫ですが 当時の裏側は 簡単な柵しかない様で、入換用の 小型蒸機の汽笛音が 聞こえています。当ブログでは(165.本日休診)(201.早春)以来3度目の登場です。
11・12枚目の画像は 有楽町駅ホームで 山手線との 分離運転前の状況ですが、既に2面4線の設備があって 朝夕に東北本線・常磐線からの 通勤列車が乗り入れていました。
撮影が 1956年早々に 行われた様で 高原家の中は元より、豊かな 雪村家応接間シーンでも 全員がセリフを発する度に 白息が映っています。(当時は今より寒かった!)
本作では 東京駅から丸ビルへの地下通路や 有楽町駅、毛利鈴子の家から 千住のお化け煙突が見えたりと 1956年当時の様子が 鮮明に映っています。


