日本映画の鉄道シーンを語る

日本映画における鉄道が登場する場面(特に昭和20~40年代の鉄道黄金期)を作品毎に解説するブログ

150.キーハンター 第 161話              荒野の列車大襲撃作戦

1971年5月 製作 TBS・東映  放送 TBS系列  監督 竹本弘一

東京に国際警察特別室がある設定で、メンバー(キーハンター)が警察に対処できない反社会組織や悪との戦いを描くアクションドラマです。

150 回記念に初のテレビ放送番組を取り上げます。航空機爆破のテロリスト リコ(深江章喜)を逮捕した国際警察ですが、メンバーの谷口ユミ(大川栄子)が誘拐され人質交換となり指定された尾小屋鉱山跡へ向かいます。
キーハンター 風間洋介(千葉真一)と壇俊介(宮内洋)がリコを連れて、尾小屋鉄道 新小松駅へ到着します。
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停車している 5号蒸機を先頭にした列車の後部からハフ2オープンデッキ客車に周囲の様子を見ながら乗車します。
この列車は、5号蒸機+ホハフ3+ハフ1+ハフ2+無蓋長物貨車ダボ 1200+有蓋貨車ワフ3という編成です。
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ロングシートに3人並んで座ると発車ベルが鳴り、風間がホームの方を見ると赤旗を持った駅員がチラチラこちらを見ながら歩いています。怪しいと感じた風間が外へ出ると、その駅員は拳銃を発砲してきました。
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風間が後を追うと その男は制服を脱いで更に発砲してきて、物陰に足止めされてしまいます。 汽笛と共に壇とリコが乗る汽車は発進して行き、敵の作戦に乗ってしまった風間は新小松駅に取り残されてしまいました。

列車内では登山者らしき服装をした敵のメンバーに壇は襲われ、リコを奪還されてしまいます。一方 風間は新小松駅まで乗ってきたジープで列車を追跡し、倉谷口隧道出口上部からホハフ3客車の屋根に飛び降り追い付き ました。
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風間は屋根の上を移動しながら車内を覗いて壇を捜しますが、バランスを失って客車の外壁にぶら下った状態です。
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それでも何とか体勢を立て直し、ワフ3有蓋車から落とされる寸前の壇を助け出すことができました。
リコは奪還されましたが 恋人のアキ(原良子)を捕まえたので、改めてユミとアキの人質交換が尾小屋鉱山跡で行われました。しかしその直後 キーハンターメンバーは、敵の銃火に囲まれピンチとなり続く・・・

次の第 162話 蒸気機関車大渓谷の決闘 ではリコが組織に裏切られたことを知り、風間と共に尾小屋鉄道で脱出を図ります。風間が5号蒸機を発進させますが、敵に気付かれ対決しつつ足を負傷しているリコをダボ 1200に乗せます。
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更に肩を撃たれ列車から落ちた風間が追跡して再び客車の屋根に飛び乗ろうとして再度転落するもリコに助けられながら、ダボ 1200に乗り込めたのも無蓋フラットな荷台ならではの特徴を生かしていると思います。
その後 走行中の客車屋根上での迫力ある格闘アクションシーンもあります。
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また 162話の方が景色の良い所での走行シーンが多い様で、大杉谷口~今野町の梯川橋梁を渡る場面や郷谷川沿を走る場面など尾小屋鉄道の魅力満載です。
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5号蒸機はC15形5号で、C155というプレートでも走っていました。主に降雪期の除雪用に使われ、晩年はイベントや本作の2年前 1969年5月18日 日活映画「あらくれ」のロケでも走りました。(公開は6月14日)
作中で鬼頭善吉(小林旭)が観音下{かながそ}駅で5号機牽引列車から降りるシーンなどがあります。1972年には有名な松竹映画「男はつらいよ 柴又旅情」で金平駅で寅さんがDCに乗るシーンがあります。
そしてこの日本最後の非電化軽便鉄道も 1977年3月19日の運行を最後に廃止となりました。本作に登場した5号機とハフ1は小松市立ポッポ汽車展示館で静態保存 ホハフ3がいしかわ子ども交流センター小松館にある「なかよし鉄道」で動態保存されています。

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