日本映画の鉄道シーンを語る

日本映画における鉄道が登場する場面(特に昭和20~40年代の鉄道黄金期)を作品毎に解説するブログ

123. 汚れた肉体聖女

1958年11月 新東宝 製作 公開   監督 土居通芳

新東宝お得意の何とも気を牽くタイトルですが、例によって・・・です。  修道女の同性愛を焦点にしたキワモノ映画です。

しかしこんな映画でも貴重な鉄道シーンがあるので、今回は本作を取り上げてみます。平恵利(高倉みゆき)は兄の友人 津山(三村俊夫)に襲われ、不幸にも妊娠します。
親に無理やり中絶させられた恵利は、上京して津山と話をしようと地元の南島原駅(架空駅)へ行くところから鉄道シーンが始まります。

汽笛と共に C11 8 蒸機が4両の客車と2両の貨車を牽く混合列車で、南島原駅へ到着します。123-1.jpg
架空駅と上記しましたが、現 南島原駅は当時 島原湊駅であり映画公開の二年後に現在名に改称されました。
ですから当時としては架空駅であり、車両基地のある現 南島原(島原湊)駅とは別物です。思うに五日市線の西秋留(現 秋川)駅で、駅名標などを大掛かりで改装してロケが行われたと思われます。

当時島原鉄道にいたのは C12 形蒸機であり、C11 8 機関車は武蔵五日市支区所属でした。脚本家はいかにもありそうな南島原駅と設定したのでしょうが、まさか二年後に実在駅名になるとは思わなかったでしょう。
ホームの駅名標を始め、改札口上の長崎・諫早・門司方面の案内板等 かなり力が入っています。この駅は前出(99.警察日記)など東京近郊で地方雰囲気があり、この頃 各社でロケが行われています。
映画公開の前年 旅客列車を DC 化した五日市線なので、貨物用の C11 でロケ用の列車を仕立ててもらったのでしょうか。それも 1961年2月には電化完成となり、五日市線は近代化されました。

恵利が改札口から列車に向かうと、123-3.jpg
丁度下車して来た父親の平晃介(高田稔)に見つかり乗車できません。
123-2.jpg
恵利がお願いするも東京行は反対され、「絶対許さない」と言われてしまいます。
貨物側線脇に移動し、同行してきた紅百合学院の木戸先生(津路清子)共々 紅百合学院という全寮制の修道女学校への入校を説得されてしまいます。
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