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日本映画の鉄道シーンを語る

日本映画における鉄道が登場する場面(特に昭和20~40年代の鉄道黄金期)を作品毎に解説するブログ

 7、 今日のいのち

 1957年6月 日活 製作 公開    監督 田坂具隆

 北原三枝 主演の悲恋映画 

 鉄道シーンとしては、木造の常磐線取手駅舎が木製のラッチと共に出てくる。7-1.jpg
 京都迄の切符を鳥羽岳二(津川雅彦)が買うが、三等で990円。これに急行券350円が加算されると思われる。7-2.jpg
 岳二は東京駅午後10時15分発京都への最終の急行があると言うが、これは大社行 急行出雲号で翌朝8:25京都に到着する。

 琵琶湖畔で思いつめた岳二が南方理子(北原三枝)の止めるのも聞かずに、貨物列車の直前を横断するシーンがある。この列車を牽引しているのが江若鉄道のイギリス ダブス社製 1118号蒸気機関車です。7-3.jpg

 明治生まれで鉄道省時代の1937年江若鉄道に払い下げとなり、以来走り続けた老兵の力強い走行シーンが映っています。

 江若鉄道ほその後1969年10月末をもって営業廃止となり、その路線の半分以上が1974年開通の国鉄 湖西線の敷地として再利用され今に生きている。

 また京都駅で帰京する理子がホームで見送ろうとする岳二を断り、入場するシーンがあります。最初のカットでは駅の時計が22:45 とすると急行彗星号でしょう。 
 しかし改札直前のシーンでは23:05 なので急行月光号に乗車とも考えられますが、ホームでのシーンが無い為分かりません。

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