
一癖ある3人の女達が 美人局的に 男を誘惑しては騙し、巻き上げた金で 共同の夢を目指す アクション映画です。
三崎葉子(八代真矢子)は 暴力団里見興行の幹部 木村(郷英治)に 暴行された上に 肩に薔薇の入墨をされ、解放された隙に ナイフで木村を刺してしまいます。
木村の元から逃げ出した葉子は 明け方に帰宅すべく ふらつきながら、都電大久保車庫への 回送線を走る 12系等電車の横の 線路上を歩いています。

その後 追手から逃げる為 葉子は矢代(藤竜也)の手引きで 熱海の島田(天坊準)の所へ向かうことになり、東京駅9番線で 矢代の見送りを受けています。
先ず 3ドアの111系か113系電車が入線してきました。

続いて売店横で 話す二人の背後で、向かいのホームに 停車していた旧型客車列車が出発して行きます。


この時代では珍しい旧客で サボは読めませんが、前夜に大阪始発で 13:45に到着した144レが 品川客車区へ 回送されるシーンでしょうか。
続いて113系電車らしきの 走行シーンが映って、

一等車内で 化粧直しをしている葉子が映ります。

すると 葉子から後方座席に座る女性が 隣席の男から、無理やりな行為を受けて 困惑している様子が見えました。

そこで葉子は 二人の元へ行って

向かいの席に座ると、「あたしと言う恋人が居ながら アパートから消えたと思ったら、こんな男と・・」と言うや 女の首を締め上げます。

慌てた男は「偶然隣に座っただけだ」と言って 逃げて行きました。ところが助けた女は 斉田みどり(水上竜子)と名のり「退屈しのぎに からかおうと思っただけ」と言って仲良くなります。

やがて列車は 熱海駅2番ホームへ到着し

二人が駅前へ出ると、スケコマシの鉄(野呂圭介)が 今川まり(野川由美子)を騙して タクシーに乗せるところを目撃します。

二人はタクシーで追い駆けると 連れ込まれた旅館の部屋では、本性を現したまりに 鉄の方がやり込められていました。
こうして仲良くなった三人は スケベな男を騙して 金を巻き上げ、自分たちの マンションを建てようと 誓うのでした。
最初は 首尾よく熱海の釘貫一家から 三百万円を奪い取り 逃走しますが、里見興行と 釘貫一家の双方から 追われてしまいます。
一方 葉子の行方を 心配していた矢代は、漸く居場所が掴めて 公衆電話から連絡出来ました。
その横の 都電専用線区間を、6000形らしき電車が 走り抜けて行く姿があります。

PS.
最初の画像は 新宿靖国通りから分岐して 都電大久保車庫へ向かう 連絡線で、回送車が運行される 非営業区間だった様です。
八代真矢子(後に万智子)はともかく、新聞配達人は 都電側と打ち合わせた上でのロケでしょう。
東京駅ホームでのロケは 当時では段々難しくなり、次の画像の様なシーンは 最後かもしれませんね。

そんな中で 旧型客車普通列車が映っている、東京駅でのシーンには 魅かれました。
上野駅・新宿・両国などでは まだまだ残っていましたが、東京駅では ごく少数で 日中到着する144レは目立ちました。
この他 熱海発の13:11着848レも残っていて、3.4枚目の画像は この列車の可能性もあります。
九州行の急行列車 31レ雲仙・西海33レ高千穂・35レ霧島は、まだ昼行始発で残っていました。
11枚目の画像は、急行型の153系でしょうか。急行電車が次々と発着する、華やかな時代とも言えるでしょう。


